飲食店の求人広告

 

先日の日経新聞で、求人難に関する記事が掲載されていました。

 

日本経済新聞社がまとめた2012年度の飲食業調査で、人手不足に悩む外食企業の姿が浮かび上がった。人手が「確保しにくくなった」と約6割が回答、同様の設問を始めた09年度以降で最も高くなった。外食に限らず、コンビニエンスストアも出店を加速し、パートなどの奪い合いもおきている。研修の拡充など従業員引き留めに知恵を絞る企業も目立つ。(飲食業調査の詳細を22日付日経MJに)(2013年5月22日付 日経新聞朝刊)

 

前回取り上げたワタミの居酒屋深夜営業縮小でも、人件費上昇がその要因でした。人件費が上昇するのは、もちろん人手不足だから。記事を読む限り、人手不足は本当に深刻のようです。その深刻さは、ゼンショーや三光マーケティングフーズが時給を50円も引き上げたことが物語っています。元の時給を1000円としても5%の上昇。飲食店の場合、人件費率と食材費率をいかにコントロールするかによって、その収益性が左右されます。その人件費が5%も上昇するとなると、収益に大きなマイナスを与えるのは避けられません。そこまでして時給を引き上げるのは、それだけ従業員を確保出来ない証拠でもあります。

 

人件費の上昇は、恐らく利益を損なうのではなく、何かしらの工夫によって利益率を確保するでしょう。人件費上昇分を吸収する方法を、私なりに考えてみました。

 

【飲食店が人件費上昇分を吸収する方法】

[1]      メニュー価格を値上げする

[2]      調理・オペレーションの省力化

[3]      持ち帰り導入による売上拡大

 

1について、この方法は、可能性として一番低いかと思います。ただ、原材料価格や電気代の上昇により、いずれ価格に反映させなければなりません。その際、人件費上昇分を一緒に転嫁するのではないか、と予測しています。もしくは、より高品質な原材料に切り替えるなどにより、メニューを大きく刷新し、その分大きく単価を引き上げれば、単純値上げよりも既存顧客の反発は小さくなるかと思います。

 

2について、調理やオペレーション(注文された商品の提供など)を省力化できれば、必要人員そのものを減らすことができます。人員を減らすことで、時給上昇分を吸収するという方法です。また、店舗内作業を簡素化すれば、求人範囲を高齢者まで広げることができ、時給引き上げを避ける効果も期待できます。

 

3について、コストが増えたのだから、その分売上を増やせばいいという考え方です。飲食店の人件費は、ほぼ固定費と考えることができます。よって、売上が増加しても、人件費は上昇しません。だから、分母となる売上を増やす努力をすれば、人件費上昇分を吸収できるのです。売上増加方法の最右翼は、持ち帰りの導入。持ち帰りは店舗内で食べるよりも客単価が低い分、利用ハードルが低くなり、来店しやすくなります。一方、お店側は、客席を増やすことなく、ピーク時にも売上を増やるという効果を享受できます。

 

人口減少が今後も続くと考えると、飲食店の人件費上昇は避けることはできません。ただ、このピンチをチャンスと考えれば、飲食店にイノベーションを起こせるかのもしれないのです。

 

☆今日のまとめ☆

飲食店は、人件費上昇という深刻な問題を抱える。

回避は難しいが、人件費上昇分を吸収する方法はある。

その方法とは、メニュー価格の値上げや店舗作業の省力化、持ち帰りの導入による売上拡大である。

 

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☆    今日のこぼれ話☆

日経平均の上昇は、なかなか止まりませんね。

そろそろ調整するかと思っているのですが、そんな気配もありません。

みんな強気みたいですが、そういう時こそ危ない。

今は現金化の時期と考えています。