東京の成城石井スーパー店内

by courtesy of Dave Challender

 

先月の日経MJに、内食の購入先についてのアンケート調査とその結果が掲載されていました。

 

内食シフトを背景に、食材の購入先としてネットスーパーなどの宅配やコンビニエンスストア、ドラッグストアが存在感を増している。総菜調味料や冷凍食品など便利な食材が支えた時短志向が買い物にも及んでいる。宅配・コンビニは利便性が評価され、ドラッグは低価格ニーズを取り込む。消費者は目的に応じて買い物先を使い分ける姿勢を鮮明にしている。(2013年11月13日付 日経MJ)

このアンケート調査でわかったのは、各業態を使い分ける、消費者の賢い買い物行動です。単に安さだけを求めるのではなく、利便性や時短など各ニーズに合わせて、買い物先を選別しているのです。まとめると、次のようになります。

【内食の購入先とその選択理由】

[宅配]利便性が高く、時短できるから。

[コンビニ]利便性が高く、時短できるから。特に単身女性と主婦。

[ドラッグストア]価格が低いから。

宅配とコンビニは、利便性と時短ニーズに合致しているのですが、その主体は微妙に異なります。宅配利用者は、単身男女・夫婦のみ世帯・子持ち世帯と万遍無く多いのに対し、コンビニ利用者は、単身女性と子持ち世帯が多いのです。性別と忙しさの違いで、利用する業態が異なるのです。一方、ドラッグに求めるのは、低価格。これはどの世帯にも共通しています。

内食の購入先として、一番の主体を忘れています。それは、スーパー。アンケート結果によると、過去1年間にスーパーを利用した人は、全体の97%で、ダントツ一位です。スーパー以外の購入先で、上記のような使い分けがなされているのです。

一見住み分けされているように見えますが、そうではありません。というのも、宅配・コンビニ・ドラッグストアでリピーターが増えているからです。その要因は、上記のような選択理由があるから。一方のスーパーは、食料品を万人受けするように、品揃え豊富で安く販売しているため、特定の選択理由がありません。つまり消費者は、近くのスーパーをなんとなく利用しているようなのです。

この選択理由の明確さの違いが、リピーターを産む力の決定的な差になるのではないでしょうか。つまり、利用する理由が明確な宅配・コンビニ・ドラッグストアは、そのニーズが高まった時に利用されますが、一方のなんとなく利用してきたスーパーは、なかなか利用する動機が生まれません。その結果、なんとなくスーパーを利用してきた人は、どうしても特定のニーズが発生した時に上記3業態を利用するようになり、その良さを実感すれば、その業態の利用を増やし、一方でスーパーの利用を減らすのです。

【スーパーが上記3業態に顧客を奪われる理由】

[スーパー]利用する理由は特に無い→利用機会は減少

[上記3業態]利用する理由が明確→利用機会は増加

 

興味深いのは、ドラッグストアを除く二業態の利用理由に、価格の低さがないこと。一方で、安くなければ売れないかのように、アグレッシブな低価格競争に参加するスーパー。このギャップこそが、スーパーの顧客流出、利益率低下を招いているように思えます。

 

☆今日のまとめ☆

スーパーは利用する理由が曖昧なために、リピーターが生まれにくくなり、顧客が流出しているのではないか。

一方、内食購入先としての宅配・コンビニ・ドラッグストアは、明確な利用理由があるために、リピーターが生まれやすい。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

かと言って、割安さが不要という意味ではありません。

アメリカで業績拡大中のスーパーも、品質・サービスで差別化していますが、割安さを持ち合わせているようです。