道の駅が教えてくれる立ち飲み店・セブン-イレブンが流行る理由
By aki.kajitani
少し古いですが、4月22日号の日経ビジネスで道の駅が特集されていました。
とてもおもしろい記事なので、ぜひとも読んでもらいたいのですが、この中でスーパーと道の駅との比較がありました。まとめると、次のようになります。
【スーパーと道の駅との比較1】
[スーパー]合理化・低価格・無味乾燥
[道の駅]刺激・驚き・生命感
道の駅の人気ぶりを見れば、値下げで売上拡大を狙うスーパーが逆に売上不振に陥る理由もわかります。だって、スーパーには刺激や驚き・生命感がないのですから。もう一つ、コミュニケーションという切り口で比較すると、次のようになります。
【スーパーと道の駅との比較2】
[スーパー]コミュニケーションがほとんど発生しない
[道の駅]生産者・販売者とのコミュニケーションが生まれる
このコミュニケーションの有無が、刺激・驚き・生命感の有無をもたらすのです。セルフサービスをベースとするスーパーに対してコミュニケーションを求めるのは、無理難題かもしれませんが、消費者ニーズの変化に対応しなければ、衰退は逃れられません。さらに、道の駅も基本セルフサービスということを考えると、セルフサービスとコミュニケーションを両立させることは、不可能ではありません。ただ、コストがかかる。このコストを掛けられるかどうかが、業績に差をもたらすように思えます。
この比較を通じて頭に浮かんだのは、立ち飲み店。私がよく利用するJR住吉駅周辺は、立ち飲み店激戦区なのですが、ほとんどのお店はそれなりに流行っています。この人気ぶりは、刺激・驚き・生命感が感じられるから。同じカウンターを他の来店客とシェアすることで、なんとも言えない一体感が生まれます。さらに、店員さんとの距離も通常の居酒屋よりも近いため、店員さんとの会話も生まれやすい。これがコミュニケーションにつながり、刺激・驚き・生命感を生み出してくれるのではないでしょうか。
そして、コンビニの中でも、比較的道の駅に近いのがセブン-イレブン。ローソンやファミリーマートに比べて、店内装飾が多く賑やかに感じます。そのため、何となくですが、セブン-イレブンに行けば、明るい気持ちになれるのは私だけでしょうか。別の言い方をすれば、ごちゃごちゃしているのですが、これが刺激や生命感につながるのです。この結果、コンビニの中で1人勝ちしているように思います。
単に利便性だけなら、実店舗はネット通販に負けてしまう。そこに楽しさという付加価値をもたらすには、道の駅のような刺激・驚き・生命感が必要とされるのでしょう。
☆今日のまとめ☆
道の駅には、スーパーにはない刺激・驚き・生命感があるからこそ、人気を博している。
同じ事は、コミュニケーションが生まれやすい立ち飲み店や店内が賑やかなセブン-イレブンの人気にも当てはまるだろう。
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☆ 今日のこぼれ話☆
風邪はだいぶ良くなりました。
鼻水はほとんど無くなり、今では少し喉が痛いだけ。
久しぶりに風邪を引いたのですが、健康のありがたみがよくわかりました。
帰宅すれば、手洗い・うがいは必須です。何があっても。