キャッシュ・オン・デリバリー型パブ・HUB(ハブ)、過去最高益でも喜べない理由

英国風パブ HUB

 

英国風パブ・ハブの業績が好調なようです。

 

英国風パブ「HUB」を展開するハブの2014年2月期は、単独営業利益が7億円強と前の期に比べ7%程度増え、過去最高を更新したもようだ。従来予想は3%増の6億8500万円。景気回復で客数が増え、既存店売上高が伸びた。新規出店数を当初予定より抑制して、償却負担を減らしたことも増益に寄与した。(2015年3月19日付 日経新聞朝刊)

 

過去最高益の企業は数多いものの、ハブのすごい点は、属する市場環境が悪い中で過去最高益を叩きだした点。アベノミクス効果により外食市場は好転しているものの、以前苦戦を強いられているのが居酒屋・パブ市場。ハブはパブに属するわけで、市場全体がシュリンクしている中で過去最高益を出しているので、一人勝ち状態と言ってもいいかもしれません。

 

一般社団法人日本フードサービス協会日本フードサービス協会より

 

 

過去最高益を記録したハブの原動力は、既存店の強さに他なりません。月次データ(PDF)を見ると、2014年2月期(2013年3月~2014年2月)のうち既存店売上高が前年を下回ったのは、5ヶ月。そして、客数増が既存店売上増に大きく寄与していることがわかります。

 

ただ、2014年2月期の月次データをよく見ると、客単価に異変が起こっていることがわかります。下期の2013年9月から客単価の前年割れが続いているのです。一方で下期の客数は、上期・通期よりも増加しています。ここで推測できるのは、下期から価格を下げることで、客数増・売上増を達成しているのではないか、ということです。

 

で、直近の2014年3月のデータを見ると、既存店売上高・客数・客単価とも前年割れ。つまり、値下げによる集客効果が効かなくなった可能性が出てきました。実際、2015年3月期の業績予想は、増収減益。次回は、ハブの業績に異変が起こった要因について、取り上げたいと思います。

 

☆今日のまとめ☆

過去最高益を記録したハブだが、前期後半から客単価下落が続く。

値下げによる集客効果も大きく落ちている可能性がある。

 

アメリカビジネスの最新事情メルマガはこちら

ワインを知れば、おもしろい

WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません

日々気づいた雑感はTwitterで発信中

すいません、Facebookはほぼ引退しました

年5%で資産運用する方法はこちら

 

☆  今日のこぼれ話☆

ハブは、大学生の頃、たまに行きました。

キャッシュ・オン・デリバリーは、わかりやすいのがいいですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です