Wine-Link、パッケージから作り手・買い手双方の情報を提供する大きな挑戦。
今年のボージョレ・ヌーヴォーは、解禁日前日にWBS(ワールドビジネスサテライト)で特集されていたジョルジュ・デュブッフさんのワインの飲んだのですが、このWBSではWine-Linkという面白いワインの売り方が紹介されていました。
それは、ワインのボトルに販促用の首掛けを付け、その首掛けに印刷されたぶどうマークをiphoneのカメラで覗くと、ワインにまつわる情報が得られるというもの。この情報には、ワインの特徴や生産者からのメッセージの他、大人のワインの楽しみ方やツイッター上のクチコミまでがあるので、消費者にとっては、大変有益な情報になります。食品(飲料を含む)や酒については、ネット上には消費者によるクチコミ情報がありますが、まだまだ利用者は少なく、また実際の購買に影響を与えるのは一部のヒット商品だけで、通常の買い物においてネット上のクチコミを頼りに商品選びをしている人はほとんどいないと思います。まだまだ、テレビCMやラジオCMなどのマスコミ情報によって、商品を認知し、近くにスーパーにその商品を発見すれば購入するパターンが一番多いのが実情で、売り場で迷った時にはパッケージと価格を見比べるしか方法はありません。
この点で、Wine-Linkは、これまで作り手が提供できなかった新たな情報を消費者に与えてくれます。さらに、Wine-Linkからは同じ立場である消費者のクチコミもわかるので、全く新しいメディアとも言えるでしょう。つまり、
1)作り手の情報=これまでCMやパッケージで提供されていた
2)買い手の情報=これまでSNSやクチコミサイトで提供されていた
という二つの性格を持ち、しかもこれら二つの情報を売り場で簡単に入手することを可能にしてくれます。売り場で簡単に見れるからこそ、消費行動に影響を与え、売りにつなげることができるのです。
ただし、Wine-Linkが使えるのは、iphoneユーザーで、しかも専用アプリをダウンロードした消費者に限られることや、しかもWine-Linkは、ワイン輸入業者のモトックスが運営しているのでモトックスのワインしか利用できないことなど、制約が多いというデメリットがあります。このデメリットを負担に感じると、利用者は増えないかもしれません。また、Wine-Linkのようなメディアが成立するのは、比較的単価が高いためによく調べてから買いたい商品であるというワインだからこそ、と解釈することもできます。つまり、単価が200円前後の商品が多い一般的な食品では、買う商品を決めるのに、消費者はそこまでわざわざ調べない可能性の方が高いでしょう。
一般的な食品やワインも含めた酒類、そしてレストランで提供されるメニューなど、ほとんどの商品情報が消費者に届いていないと言っても過言ではないでしょう。食品メーカーの企業サイトを見ても、一般消費者向けに商品情報を開示している企業は少なく、ほとんどの企業は卸や小売などの法人を意識したページに思えます。レストランのサイトでは、本日のおすすめメニューやグランドメニューなどはあるものの文字情報が多く、画像が少ないので、本当のおいしさが伝わっていないサイトが多いと感じます。このように、商品の情報がなかなか消費者に伝わっていない中で、今回取り上げたWine-Linkは、作り手・買い手双方の情報を売り場で簡単に伝えている点で、大きな挑戦だと思います。
☆今日のまとめ☆
一般的な食品・酒類・レストランメニューなど、食の情報はほとんど消費者に伝わっていない。その中で、Wine-Linkは、作り手・買い手双方の情報を売り場で簡単に伝えており、大きな挑戦と言える。
☆11/25の目標 ☆
1 プライベートブログの更新 ☓
2 午前6時起床 ☓
3 毎朝、鏡の前で笑顔の練習 〇
4 腕立て・腹筋を各30回 ☓
5 部屋・事務所などの掃除をする ☓
6 手帳に今日の反省の明 日の希望を書く。☓
7 読書(書籍・雑誌)をする ◯
8 毎朝、ツイッターでつぶやく ×
☆今日のこぼれ話☆
実は、Wine-Linkと同じような仕組みを、以前から考えております。
問題なのが、低単価商品でそこまで調べるか、という疑問。
価格コムも、単価の高い家電商品では成功しているようですが、食品の利用は低いようです。
また、売場で商品を手に取った時に、簡単に商品情報を見られる仕組みも大変難しい。
QRコードを読み取って、サイトにつなぐのは時間がかかりすぎるので、消費者は途中でやめてしまうでしょう。
Wine-Linkがどれだけスムーズにサイトにつなげるかには、大変興味があります。
私の持っているiphoneが3Gで、Wine-Linkが使えないのはとても残念です。