コープこうべ、価格訴求から脱却したチラシ。
住んでいる神戸市東灘区にはコープこうべの店舗が多数あるので、コープこうべのチラシが入ることが多いのですが、そのチラシに大きな変化が起こっています。
その変化とは、
価格訴求から価値訴求へ
と言う事ができるでしょうか。よくあるスーパーのチラシは、
◯◯カレー200g 98円
◯◯ラーメン5袋入り 298円
など、商品名・規格とその特別価格を明記したものです。商品名だけではわかりにくいものや、ブランドのある商品には大きな写真が付いています。このチラシを見た消費者は、
こんなに安いから、◯◯スーパーに行ってみよう。
という気持ちになり、来店動機が生じます。「今日は特別に安い→お店に行ってみよう」という気持ちにさせる上で重要なのは、
相場のわかる商品に安い値段を付ける
ということ。そのため、チラシには、相場のわかりやすい卵やバナナ、ブランド商品(例えばハウスバーモントカレー)が掲載されることになります。
しかしながら、食品に求められるのは価格だけではありません。夕食を作る人にとっては、夕食メニューとそのレシピ、調理に必要な食材の情報が求められます。国産食材を愛する人は、どんな国産食材が手に入るのかという情報を知りたいことでしょう。店舗で販売される多種の商品の中からどうやって選べばいいのかわからない、という不満を持っている人もいるかもしれません。(実際、私は野菜選びにいつも手こずります。)
このニーズを嗅ぎとったのか、コープこうべのチラシには、
◯手巻き寿司の作り方(レシピを教えてくれる)
◯手巻き寿司ネタランキング(ネタ選びを助けてくれる)
◯コープこうべのマグロの美味しい秘密(ネタ選びを助けてくれる)
が大きく掲載されています。このチラシを読んだ主婦で、「何を作ればいいか困っている」「子供も寿司は好き」の人ならば、
コープこうべで手巻き寿司用の材料を買って、今晩は手巻き寿司にしよう。
と思い、コープこうべに足を運ぶことでしょう。
価格競争から脱したいものの、競合店に顧客を取られたくない。
という気持ちから、スーパーのチラシが価格訴求型になるのは、理解できないわけではありません。ただ、食へのニーズにおいて、「価格」よりも「安全・安心」が大きく、さらにクックパッドのようなレシピサイトがアクセスを伸ばしているなど「レシピ」へのニーズが高いのも事実。また、何を買えばいいのかという食の情報が、広告や雑誌などに限られ、不足しているのも見逃せません。このように考えると、消費者が求める食へのニーズを、コープこうべのように、チラシを使って解決するのも一つの方法のように思えます。
ちなみに、コープこうべのチラシは、価格訴求から完全に脱したわけではありません。チラシの裏面は、価格の安さを強調した惣菜ばかり掲載されていますし、レシピが掲載された面の脇には小さいながらも、「冷凍食品半額」の文字が踊っています。セルフサービスをその特徴とするスーパーに安さを求めるのは、これからも変わらないことでしょう。そう考えると、チラシに価格を訴求した内容はある程度欠かせないと思います。ただ、それ一辺倒では、競合との泥仕合になるのは避けられませんし、消費者もそれを望んでいるわけではないでしょう。
☆今日のまとめ☆
コープこうべのチラシには、レシピやそのレシピに必要な食材が大きく掲載されている。
スーパーでよくある価格訴求のチラシとは、大きく異なる。
これは、「夕食のメニューを決めたい」「そのレシピを知りたい」「必要な食材を知りたい」という消費者ニーズを汲み取ったチラシと言える。
何を買えばいいかという食の情報は、意外に不足しているので、チラシにその情報を載せれば、消費者にとって便益があるだろう。
価格訴求チラシでは、競合店との泥仕合は避けられないが、消費者ニーズを汲み取れば知恵で勝負できる。
☆今日のこぼれ話☆
wordpressのアップグレードが最近多くなったような気がします。
その割には、あまり機能が増えたようには思えません。
恐らくセキュリティアップグレードなのでしょうね。
今週の日経ビジネスの特集でもありますが、セキュリティコストは企業にとって大きな悩みのタネですね。
特に、ネットで情報発信や販売をしていると、ソニーの流出問題が他人事には思えません。
☆昨日の目標→その結果☆
◎朝6時に起きる→☓
◎毎日情報を発信する→☓
◎毎日仕事以外の人に話掛ける→◯
◎腕立て・腹筋30回→◯
◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→☓
◎部屋や家の掃除をする→☓