レストランでさばかれる子牛By linecook

 

◎本日のニュース

1)見出し
Restaurants Steer in Same Direction

【出典】
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2)要約
ニューヨークの真面目なレストランシェフは、
子牛をまるごと一頭使い切ることが、
モラルに適した肉の利用方法と考える。
しかし、規模が小さいと一頭まるごと使い切ることは
簡単なことではない。

そこで考えだされたのが、レストラン同士または
レストランと精肉店とによる子牛の共有である。
レストランにとっては、

一頭を無駄なく使うことができると同時に、
出所のはっきりした肉を使うことができる。精肉店にとっては、
小売用にしては高い部位を少し入手することができる。
さらに、家畜業者にとっては、人気のない部位を確実に
引き取ってくれる先を確保できる。ただし、子牛の共有には欠点もある。すべての部位が
1セットある一方で、欲しい部位が欲しいだけ手に
入らない可能性がある。そこで、すべての部位を使い切るため、
シェフは頭を使って料理を考え出さなければならない。

さらに、子牛を一頭共有するために、自分で精肉をする
レストランもあるが、精肉作業は難しく、
また多くの時間を要する。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
The solution: steer-sharing arrangements
in which two establishments share the carcass
without sacrificing standards.

4)キーとなる英文の和訳
解決方法は、子牛を共有する提携を行うことである。
この提携は、二つの企業間で交わされ、
品質を犠牲にすることなく、まるごと一頭を共有する。

5)気になる単語・表現
steer名詞(食用に去勢された)雄の子牛
arrangement名詞取り決め(ること);協定、合意
establishment名詞住居、家;体制;当局;上部管理者
carcass名詞(動物などの)死がい
sacrifice他動詞(命・人生など)を犠牲にする、投げ打つ

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
子牛をまるごと一頭使うということは、
頭からしっぽまで牛の部位を無駄なく料理に使うということ。
ニューヨークの真面目なシェフが、まるごと一頭使うことにこだわるのは、
エコという観点もあるのだろう。すべての部位を使えば、
それだけ飼育する家畜量を少なくすることができる。
その結果飼料の使用量も少なくなり、余裕を持って大地を
利用することにつながる。また、一頭利用するシェフの例として、
有機物質に分解するフォークを使い、生ゴミを堆肥化するシェフが
取り上げられているので、
一頭まるごと利用したいシェフ=エコな循環社会を志向するシェフ
と考えられる。

一頭まるごと利用することの問題点として、2点挙げられている。
1.一頭分の部位の量が多すぎて、一企業(または一店舗)では使い切れない。
2.必要な部位が必要なだけ入手できるとは限らない。

この解決策として、以下の方法が採られている。
1.一頭から取れる部位を他のレストラン・精肉店と共有する
2.一頭から取れる部位を料理に使えるように、頭を使う。

1は、余るなら必要なお店・企業とシェアするという考えである。
シェアという行為は、「必要な時に必要な分だけ」
という考えにつながるので、エコを志向するシェフには
売れ入れやすい行為だろう。具体例として、記事では、
ニューヨークで3店舗を運営するレストラン企業と精肉店との
提携が紹介されている。レストラン側のメリットは、
無駄なく利用できる点以外に

一頭からの肉を使うために、どこでどのように
飼育してできた肉かがわかる

というメリットがある。これにより、
消費者の安全・安心ニーズに答えることができる。
精肉店は、小売用としては流通していないような
価格の高い部位を仕入れることができ、豊富な品揃えができる。
さらに、家畜業者は、これまで販売に困っていた人気のない
部位を確実に買ってくれる先を確保できることができる。

2については、特に説明はいらないだろう。一頭まるごと使うということは、
レストランで提供する料理にも影響する。
内蔵など使いづらい部位も使わざるをえず、
そのためのレシピを考える必要がある。

記事によると、これら1・2は、
レストランや精肉店など販売者側の努力によって行われている。
しかし、同じ外食サービスとして競合する他のレストランや、
同じ食業界内として競合しかねない精肉店と、
レストラン企業が提携するのは、それほど容易ではない。
そこで、子牛提供者=家畜企業が1・2を行えばいいのではないか。
家畜企業が行うことによって、次のようなメリットがある。

1.レストラン・精肉店の間に入ることにより、
一頭まるごと利用したい企業の情報が入りやすくなり、
提携もしやすくなる。
2.家畜企業が不人気部位の基本レシピを考えて、
それを販売先のレストランと共有すれば、
一からレシピを考えるよりもレストラン側の負担が軽減される。

つまり、家畜企業が、一頭まるごと利用したい企業情報や
不人気部位の基本レシピという情報と家畜を一緒に販売することにより、
家畜に付加価値を与えることができる。付加価値により、
コモディティ化を防ぐことができるだろう。

さらに、一頭まるごと利用が進めば、
販売に困っていた不人気部位のコストを人気部位に
上乗せていた従来の慣習が無くなるかもしれない。
そうなれば、販売価格が下落し、最終的に肉を口にする
消費者がその恩恵を享受することになる。子牛の一頭まるごと利用は、
家畜企業・販売企業(レストランや精肉店)・消費者すべてにとって、
恩恵が生じることになる。

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《今回のヒントのまとめ》
1)エコ意識の強いニューヨークのレストランシェフは、
子牛の一頭まるごと利用を望むが、簡単にできるものではない。

2)その理由は、一頭全部の精肉量が多すぎるからと、
不人気部位も利用せざるを得なくなるからである。

3)この解決策として、他のレストラン・精肉企業との精肉の共有や、
不人気部位を使ったレシピの開発が、レストラン側で行われている。

4)家畜企業が行えば、競合同士の共有が進み、
不人気部位の基本レシピが販売先レストランで共有できるので、
よりメリットは高まる。さらに、家畜企業は、情報という付加価値のより、
家畜のコモディティ化を防ぐことができるだろう。

5)また、不人気部位の処分コストを人気部位の価格に上乗せする
必要がなくなるので、販売価格が下落することになる。
このように、家畜企業が付加価値を付けることにより、
家畜企業・販売企業・消費者すべてに恩恵が生じることになるのではないか。

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編集後記
外食業界は、単独店や小規模企業が乱立しているので、
共有出来る部分が増えれば、さらにコストダウンが進むかと感じました。
もちろん、消費者が感じる価値、つまりお店の差別化部分は共有できませんが。

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