ポイントカードBy thehutch

 

◎本日のニュース

1)見出し
5 New Loyalty Perks for Shoppers
【出典】
http://goo.gl/6JpaS

 

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2)要約
アメリカ小売企業の半数が、顧客ロイヤリティプログラムを
2012年の戦略の中心に考えている。その理由は、
競合他社に顧客を奪われることを防ぐためである。

最近の顧客ロイヤリティプログラムの特徴は、
顧客ごとにカスタマイズされたクーポンを、
繰り返し顧客の携帯電話に送ることである。
また、スマートフォンアプリやスマートフォン、
クレジットカード・デビットカードとの連携も進めている。

ロイヤリティプログラムで進呈される特典の傾向として、
5つ挙げられる。まず、購入金額に応じて、
特典を増やす方法である。顧客の購入金額に応じて階級付けし、
購入金額を増やすインセンティブを与える。
次は、他企業と連携し、ポイントを他企業の店舗でも
使えるようにするやり方である。

3つ目は、クレジットカード・デビットカードとの連携である。
登録した特定のカードの利用金額に応じて、特典が送られる。
4つ目は、単なる割引ではなく変わった特典の進呈である。
サンプル品や人気コレクションや特別イベントへの招待などがある


最後に、ソーシャルメディア限定クーポンの発行である。
購入までに至らなくても、ソーシャルメディア上で関わりを
持った消費者に、特典を送る。

これらのロイヤリティプログラムに対し、顧客は、
集めたデータが転用されることで起こるプライバシー問題を危惧する。
小売企業にとって、誤った活用をすると、
顧客ロイヤリティを高めるばかりか、顧客との関係を崩しかねない。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
Retailers, supermarkets and other companies are increasingly
adding new benefits to their loyalty programs, which offer
shoppers discounts and other perks in exchange for regular business.

4)キーとなる英文の和訳
スーパーマーケットなどの小売企業で、
顧客ロイヤリティプログラムにおいて提供する特典を増やす
企業が増えている。
顧客ロイヤリティプログラムは、もともと商品購入と引換に
割引やその他特典を買物客に提供している。

5)気になる単語・表現
perk名詞特典 =perquisite
in exchange for前置詞句~と交換に、

◎記事から読み取った今日のヒント

6)ビジネスのヒント
今回の記事は、スマートマネー(SmartMoney)から。
ウォール・ストリート・ジャーナル電子版の姉妹サイトで、
主に個人をターゲットに、お金の増やし方・使い方を指南している。
よって、この記事も、消費者目線で書かれてある。

記事で紹介された、顧客ロイヤリティプログラムの5つの最新事例は、
以下の通りである。

1.購入金額に応じて特典が増える。
2.他小売企業でもポイントが使える。(他小売企業との連携)
3.特定のクレジットカード・デビットカードの利用に応じて
ポイントが貰える。(金融機関との連携)
4.変わった特典を提供
5.ソーシャルメディアの独自特典

1については、スターバックス(Starbucks)・
ギャップ(Gap、アパレル小売)・ベストバイ(Best Buy、家電量販)・
エキスプレス(Express、アパレル小売)が導入しているという。
例えば、エキスプレスでは、250ポイントごとに、
10ドル割引クーポンがもらえるという。このポイントは、
商品購入・ソーシャルメディア上のチェックインをすれば、
進呈される。そして、年間で7500ポイントためると、Aランクになり、
割引クーポンが15ドルに格上げされる。日本で言えば、
年間利用金額によって割引率が変わる百貨店のカードが、
これに当たるだろう。

2については、シティバンク(Citibank)とベストバイ、
ショップキック(Shopkick、共通ポイント付与プログラム)の事例が
紹介されている。シティとベストバイの提携では、
シティカードのポイントがベストバイで使えるという。
ショップキックは、来店してチェックインしたり、
商品を購入したりすれば、共通ポイントが付与される。
このポイントを使えば、オールドネイビー(Old Navy、アパレル小売)、
クレイト&バレル(Crate & Barrel、家庭用品)、
メーシーズ(Macy’s、百貨店)、エクソン(Exxon、ガソリンスタンド)、
ターゲット(Target、ディスカウントストア)などでそのポイントを
使うことができる。日本で言えば、Tポイントやスマポが
これに当たるだろう。

3について、特定カードのオンライン照会画面に、利用金額に応じて、
小売企業のクーポンや特典が表示される。シティバンク、
PNC銀行(PNC Bank)、バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)などが
採用しているという。日本では、このような直接的なクーポン提供はなく、
ポイントを付与して、ポイント数に応じて顧客が商品を選べるという
方法が採用されている。

4については、単なる割引ではなく、サンプルや
人気のコレクション・イベントへの早期申込などを特典として提供する。
ノードストローム(Nordstom、高級百貨店)やスポーツオーソリティ
(Sports Authority、スポーツ用品)、ベリー(Belly、中小企業の
共通ロイヤリティプログラム)などが採用する。ノードストロームでは、
100ドル以上割り引かれる店内でのスーツ仕立てクーポンが、
会員全員に送られるという。スポーツオーソリティでは、
スポーツ観戦チケットや記念品がもらえる。ベリーは、
中小企業がターゲットの共通ロイヤリティプログラムで、
その特典が面白い。イタリアンレストランでの10分間パスタ食べ放題や、
食料品店からもらえるベッドの中で食べられるブランチ用の食品二人分、
理容室のオーナーの髪を剃れる権利など。
普通には売っていない商品・権利を手に入れることができる。
日本において、このようなおもしろ特典はほとんど見られない。

最後に5について。ソーシャルメディア上で、小売企業と
関わりを持ってくれた人に、特別な特典を提供するというもの。
購入したかは問題ではない。この事例として、ハーツ(Hertz、
レンタカー)が取り上げられており、レンタル15ドル割引クーポンが
ソーシャルメディア限定で配布されている。このクーポン、
ソーシャルメディア上で伝えた友人数に応じて、
40ドルまで割引金額が増額されるという。
ハーツがこのような大盤振る舞いをするのは、
自分のフィードで割引情報を見れば、衝動買いをする確率が
高くなるからである。
日本では、ドミノ・ピザなど飲食店で、
ソーシャルメディア上でクーポンを配布する企業が、
増えている。

これら5つの最新特典の共通点は、

どんな形であれ関わりを持ってくれた消費者、
関わりを増やしてくれた消費者に、その関わりに応じて特典を提供する

と言えるだろう。従来行われた、POSデータや
購買記録による特典の提供では、

購入することが前提

であった。しかし、今の特典は、購入することを必
要条件としない。その代わり、

◯提携企業のポイントや提携企業が発行するクーポン
◯来店
◯ソーシャルメディア上のチェックイン
◯ソーシャルメディア上の口コミ

によって、小売企業は消費者やその友人と関わりを持つことでき、
今後の売上につなげることができる。

売上が発生する前に見込み客に特典を提供することは、
大盤振る舞いではないか、と感じる。しかし、
逆に言えば、そこまでしないと、競合企業に見込み客を
奪われかねない。ネット通販との競争もあり、
店舗のショールーム化が問題になっている。
最新ロイヤリティプログラムは、小売企業による
可処分所得獲得競争の激化を物語る。

Express http://www.express.com/home.jsp
Crate & Barrel http://www.crateandbarrel.com/
shopkick http://www.shopkick.com/index
スマポ http://www.smapo.jp/
Belly http://bellycard.com/

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《今回のヒントのまとめ》
1)アメリカ小売企業の最新顧客ロイヤリティプログラムの
特典を見ると、小売企業の消費者獲得競争の激しさがよくわかる。

2)最新事例には、購入金額に応じて特典を増やす方法や、
他小売企業との連携、金融機関との連携、
変わった特典の提供、ソーシャルメディアの活用などがある。

3)これらの共通点は、商品を購入しなくても、
小売企業と関わりをもってくれた消費者に特典を
提供する、という点である。

4)購入データに応じた特典を提供する従来の方法とは異なり、
これらの手法は、購入を前提にしていない。

5)売上・利益が上がる前に得点を提供している点を捉えれば、
大盤振る舞いに感じる。しかし、それだけ、
小売企業による可処分所得獲得競争が激化しているのである。

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編集後記
消費者のポイント慣れは、資本力のある大企業に大変有利になります。
ベリーのような、ポイントなどの割引ではなく、
変わった特典を提供すれば、中小企業でも勝ち目が
あるのではないでしょうか。

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