セブン-イレブン・ジャパンの酒売場拡大から考えた消費動向の大きな変化とは?
先日の日経新聞・日経MJに、お酒に関する記事が掲載されていました。
セブン―イレブン・ジャパンは8月末までに全店の6割強の約9500店で、酒類を販売する扉付き冷蔵ケースを2カ所から3カ所に広げる。常温販売を含め商品数も220品程度と約70品増やす。対象店舗で約3%の増収を見込む。(2012年8月10日日経MJより)
コンビニと言えば、売り場面積が小さいので、いかに単位面積あたりの売上金額を増やすかが勝負とされています。そんなコンビニの業界トップ・セブン-イレブン・ジャパンが、酒類売場を広げるというのだから、
コンビニで酒はもっと売れる
と考えているのは明白です。また、お酒を購入する人は、つまみを購入する確率が高いため、
酒の売上げが伸びる→客単価が大きく伸びる
という効果も期待できるそうです。
店舗売上高で酒類の割 合は約5%だが、酒を買う客の3割は総菜や弁当を同時に求める傾向があるという。(同日日経MJより)
このような効果が見込めれば、お酒売り場を広げるのも納得。ただ、その広げ方が尋常ではありません。冷蔵ケース1個分を追加して3個にするのですから、単純に考えて、
1.5倍に売場を広げる
ことになります。ここまで売場を広げて大丈夫なのか、と心配になるぐらいです。
そのような心配をするのは、
お酒全体の需要が減っている
という事実があるからです。平成22年度の酒税に関する統計を見ると、
酒類全体の精製数量→約2.2%減少
していることがわかります。コンビニが取り扱うビール・日本酒・ワインの数字を見ると、以下のようになります。
ビール→約2.8%減少
日本酒(統計の項目は「清酒」)→約4.6%減少
ワイン(統計の項目は「果実酒」)→約2.8%増加
ワインはかろうじて増加しているものの、その数量はビールの約40分の1、日本酒の約6分の1に過ぎません。ワインの増加分では、到底ビール・日本酒の減少分を補えないのです。統計数字だけ見ると、酒類市場は明らかに成熟市場。衰退市場と言っても過言ではありません。
それでも、セブンイレブンが酒類売場を広げるということは、
小売店での酒類売上が伸びている
ことを表します。裏返しに言えば、
飲食店での酒類売上が減少している
ことになります。これは、
消費者のお酒を飲む場所が、飲食店から自宅へとシフトしている
ことでもあります。飲食店での酒類売上は、相当落ち込んでいることのように思われます。
お酒を飲む時には、食事もつきもの。家飲みは、
内食(自宅調理したものを食べる)・中食(購入した総菜を食べる)の増加
とも読み取れます。消費増税・給与の低迷など可処分所得がなかなか増えない(もしくは減る)今後を買えると、
外食から内食・中食のシフト
はさらに強まるように思えます。
☆今日のまとめ☆
セブンイレブンが、全体では生産量が減っている酒類の売場を増やすのは、小売店での酒類販売が増えているからではないか。
裏返せば、飲食店での販売が減っていることになる。
外食から内食・中食へのシフトは、進んでおり、その勢いは今後さらに増すことだろう。
☆What to EAT Yesterday☆
大変安いのですが、味は第三の中では格別。
麦とホップといい勝負しています。
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☆今日のこぼれ話☆
なでしこ、残念でしたね。
思わず、4時に起きて見てしまいました。
それにしても、銀メダルでもスゴイ。
感動をありがとうございました。
☆昨日の目標→その結果☆
◎ 朝6時に起きる→◯
◎ 毎日情報を発信する→◯
◎毎日仕事以外の人に話掛ける→☓
◎腕立て・腹筋30回→◯
◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→☓
◎部屋や家の掃除をする→☓
◎営業日誌を付ける→☓