スーパーで感じた日本酒の大きな欠点とは?
By Kramchang
先日、神戸のショッピングセンター・御影クラッセに行きました。スーパーの阪急オアシスを中心に、無印良品・ABCマートなど大手テナントが入居し、さらに書店もあるので休日の集客力はかなり高い商業施設。その日はひどい雨だったのですが、多くの人で賑わっていました。
阪急オアシスでは、最近酒売り場がリニューアルされて、日本酒売場が広がった感があります。父の日が近いこともあって、日本酒のエンド(人通りに面した特売コーナー)には、日本酒のプレミアムが何商品か並んでいました。
どれも美味しそうな商品なのですが、カゴに入れようという気にはなれません。決して価格が問題なのではなく、ブランドが問題でもありません。御影にあるお店なので、灘の銘柄を比較的多く販売しています。このあたりは、かなり気に入っている点です。
そこで、なぜカゴに入れようとしなかった理由を考えてみました。その一番大きな要因は、
どんな味だか想像できないから
ではないかと思います。試飲販売をしていないのだから、これは日本酒に限ったことではなく、ワイン・ビールも共通する条件です。しかし、日本酒には、
明確な味の違いを示す区分が存在しない
という点で、単の酒類とは大きく異なります。例えば、ビール系飲料には、
ビール
発泡酒
第三のビール
とあり、表示を見れば、だいたい味を想像することができます。地ビールや輸入ビールでは、
ピルスナー
ラガー
ヴァイツェン
などありますが、これも表示を見れば、だいたいどんな味が楽しめるのかがわかります。ワインも同じ。
品種
国・地域
階級
によって、味を想像することができます。軽い赤ワインを飲みたいなら、「カベルネ・ソーヴィニヨン」ではなく「ピノ・ノワール」や「ブルゴーニュ」、「ガメイ」という表示のワインを選べば、特に問題は起きません。
一方、日本酒の場合、これにあたる区分がありません。確かに、
県・地方
使用した米の銘柄
精米歩合
原材料(米以外の副原料を使っているかどうか)
特定名称分類(清酒、純米酒、吟醸酒、大吟醸酒など)
などの区分があります。しかし、この区分を見て、
どの程度甘い(辛い)のか
すっきりしているのか、芳醇なのか
などを予想するのは、それほどたやすくありません。ワインの予想よりも、当たる確率は低いと思います。
実際、私も「辛口」表示を見て買った日本酒が、「自分の思う辛口」ではなかった苦い経験があります。そのため、日本酒を購入する時は、
気に入った銘柄
試飲して気に入った銘柄
にすることに決めています。
そういう意味では、日本酒の試飲販売は、売上(特に長期的な)に大きな影響を及ぼすのではないかと思います。チェーン居酒屋で飲んで嫌いになった日本酒を好きになるチャンスだからです。ただ、百貨店などでよく見かける日本酒の試飲販売では、店員とお客さんの比率がほぼ一対一になるため、
売り込まれるのではないか
買わないと申し訳ないので、気軽に試飲できない
という心配を抱く消費者も多いのではないでしょうか。これが大きなハードルになり、試飲チャンス=日本酒を好きになるチャンスを逃すことになります。
味の大きな差を表す表示・区分がないことは、それだけ日本酒が繊細な商品であることの証明かもしれません。しかし、その結果、売上が減少しては、元も子もありません。
試飲機会を増やす
試飲ハードルを下げる
気に入った銘柄を試飲がない時にも買ってもらう
などの努力が必要なのではないでしょうか。
☆ 今日のまとめ☆
日本酒が売れないのは、明確な味の違いを表す表示・区分がないから。
そういう意味では、試飲販売は売上に大きな影響を及ぼすが、「売り込まれかもしれない」「買わないと申し訳ない」というハードルがあるのも事実。
ハードルを低くした試飲販売を増やし、気に入った銘柄を試飲が無くても買ってもらうようにする努力が必要だろう。
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☆ 今日のこぼれ話☆
近くに酒蔵があるので、もっぱら酒蔵で試飲して買っています。
ただ、ほとんどの酒蔵は試飲銘柄が限定されているので、その銘柄を気に入らなければ購入には至りません。
有料試飲でもいいので、試飲機会を増やせばもっと売上が伸びるように感じます。
そういう意味では、ほぼすべての銘柄を試飲できる浜福鶴さんはスゴイと思います。
☆昨日の目標→その結果☆
◎朝6時に起きる→◯
◎毎日情報を発信する→◯
◎毎日仕事以外の人に話掛ける→◯
◎腕立て・腹筋30回→◯
◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→◯
◎部屋や家の掃除をする→☓
◎営業日誌を付ける→☓