無印良品に起こった値下げ以外の変化とは?

無印の常温ケーキ

 By ackyzm

無印良品が値下げを発表しました。

 

「無印良品」を展開する良品計画は15日から雑貨など約200品目を1~3割値下げする。対象は同社の全取扱品7500品目中、約200品目。例えば 「磁器ベージュ マグカップ」は2割安の400円、「歯ブラシ ラウンドタイプ」は同12%安の220円にする。3月以降はさらに値下げ品目を広げる計画 だ。同社の値下げは2010年12月以来、2年ぶり。(2013年2月13日付 日経MJ)

 

そこで、値下げ実施後に無印を視察してみました。期待とは異なり、さほど値下げが行われているとは実感できず、新価格の大きなポスターがあったのみ。店頭の目立つ場所に、新価格の食器が大きく陳列されていたので、雑貨類の価格を下げて需要を喚起しようという目論見がわかります。

 

ただし、購入頻度のより高い食品に関しては、売場に変化がありました。

 

【無印の食品売場で見つけた変化】

[1]      常温ケーキ類のアイテム数が増加

[2]      駄菓子売場の拡大

 

1に関して、この常温ケーキ類というのは、コンビニの常温棚で販売されているロールケーキやフィナンシェなどを指します。このような常温ケーキ類の種類が、かなり増えたような感じを受けました。恐らく、常温ケーキ類がコンビニで売上を伸ばしていることを受けて、無印もこの市場に本格参入したのだと思います。常温ケーキ類は買い置きというよりも、今日食べたいから買うもの。よって、集客効果も期待できます。

 

2については、子供連れの親子の集客を目指しているのかもしれません。親子で来店してもらえば、子供も無印に愛着がわきます。そして、その子供が中学生・高校生になれば、1人で無印に来てくれる可能性が高まります。つまり、駄菓子を拡充することによって、将来顧客の育成を目指しているのではないでしょうか。

 

無印が値下げを発表した背景には、客数の減少があります。日経の記事を読む限り、単なる値下げで客数増を目指しているように感じます。しかし実際には、常温ケーキ類で今の集客増を目指し、駄菓子で将来の集客につなげようとしているように思えます。

 

☆     今日のまとめ☆

無印は値下げだけで客数増を目指しているのではない。

今の集客のために常温ケーキ類を拡充し、将来の集客のために駄菓子売場を広げている。

 

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☆     今日のこぼれ話☆

本当にさほど値下げをしているイメージはありませんでした。

この点で、スーパーとは全く異なります。

 

☆経営コンサルタント 石原明さんの言葉☆

「実は一個目が当たるというのは、偶然当たる確率が高いのです。ですから、本当に当たる人というのは、最初の一個をヒントに二個目に大きく当てる人なのです。もとのものを上手にアレンジして成功する人なのです。例、松下電器。」

『気絶するほど儲かる絶対法則 売れるしかけと勝てるしくみの作り方』より)

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