グランフロント大阪が教えてくれた、コーヒーで儲けることの難しさ。

タリーズコーヒー

夏のクリアランスセールが始まりました。そこで、最初の週末に、グランフロント大阪を覗いてみました。本当は、ギャップでの買い物が目的なのですが、グランフロントに入るや、すごい人ごみにびっくり。4月の開業当初の頃と同じぐらいの集客数でした。あの人を見て、買い物意欲が衰えた人も多いのではないでしょうか。実際、私がその1人。

ギャップは北館にあるのですが、北館をじっくり見るのは今回が初めて。北館の特徴は、小売店・飲食店以外にメーカーのショールームがあることです。例えば、ダイキンや積水ハウスなど。積水ハウスのショールームで、とある看板を発見しました。その看板とは、こちら。

積水ハウスには、カフェが併設されているのです。カフェでゆっくりしながら、お家のことを考えようという提案です。カフェで提供される価格にびっくり。なんと、コーヒーが200円なのです。恐らく、グランフロント大阪の座って飲めるコーヒーとしては、最安値ではないでしょうか。しかも、住宅メーカーのショールームだけあって、居心地良さそうなソファでゆっくりできます。200円で飲めてゆっくりできるなら、積水ハウスのショールームに行こう、という人が今後増えるのではないでしょうか。

さらに、北館にあるソフトバンクショップでは、これまで見たことのない光景を目にしました。それは、

タリーズコーヒーの無料配布

です。恐らく、セール最初の週末という集客の多い時に、無料コーヒーの力を借りて、集客を増やそうと考えたのだと思います。しかし、携帯ショップでのコーヒー無料配布は、これまで見たことがありません。しかも、タリーズという有名コーヒーブランドのコーヒーです。ちなみにタリーズは、北館の一階に店舗を構えています。タリーズとしては、ソフトバンクショップでタリーズコーヒーを露出して、店舗に誘導したいのかもしれません。ソフトバンクショップでコーヒーを飲まない人でも、タリーズのロゴが目に入るので、タリーズとの接触が増えるのは事実。少なくとも、宣伝広告としての役割を果たしています。

この2つの事例から考えたことは、

コーヒーは集客商品になりつつあり、コーヒーだけで勝負することは大変むずかしい

ということです。100円のセブンカフェも、セブン-イレブンにとっては集客商品。ただ、一般的な集客商品と違い、原価が低いので、100円で売っても利益が取れるという利点があります。積水ハウスも、200円コーヒーで十分利益を得ているのでしょう。一方、ソフトバンクショップは無料提供しているので、完全な持ち出しです。しかし、タリーズコーヒーは原価と売価に大きな差があるため、低いコストの割に、消費者が感じる恩恵は大きくなります。つまり、ソフトバンクショップにとっては、費用対効果の高い集客策となるわけです。

今後、積水ハウスやソフトバンクショップのようなコーヒー活用が増えれば、コーヒーの価格破壊が起きるのは確実。付加価値があれば別ですが、単なるコーヒーでは価格競争に巻き込まれ、利益はゼロに近づいていくのではないでしょうか。コーヒーに付加価値を付けるか、コーヒー以外の収益商品を開発する必要があるかと思います。

☆今日のまとめ☆

コーヒーを集客商品として活用する企業が増えれば、コーヒーで儲けることは大変難しくなる。

積水ハウスやソフトバンクショップの事例を見る限り、コーヒーを集客に活用する企業は増えるのではないか。

 

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☆    今日のこぼれ話☆

ちなみに、ソフトバンクショップでタリーズコーヒーを飲んでいる人は、あまりいませんでした。

なかなか無料で貰いにくいものでもあります。

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