ジャパネットたかたも逆張り思考ではないか?
by courtesy of Dushan Hanuska
前回、お酒のカクヤスの逆張り思考について述べました。そこで、逆張り思考でビジネスを組み立てられないかと、自分で考えてみました。
改めて逆張り思考を定義すると、次のようになります。
逆張り思考=業界の常識とは逆に考えること。その結果、収益は拡大できること。
例えば、小売業で言えば、品揃えを逆張り思考すれば、小さくするのです。業界の常識では、品揃えは豊富なほどいいからです。そこで、品揃えを小さくすることのデメリット・メリットをまとめました。
【品揃えを小さくするデメリット・メリット】
[デメリット]選択肢の幅が狭まる、来店頻度が落ちる、単調な売場になり楽しくない
[メリット]選ぶのに困らない、店舗面積を小さくできる、必要人員が少ない
選択肢の幅が狭まるというのは、小売業にとっては避けるべきことでしょう。だからこそ、できるだけ取扱商品数を増やそうとして、面積の大きな店舗を出店するのでしょう。また、販売商品の種類が少なくなると、「種類の少ない店」というレッテルを貼られ、利用頻度が落ちる恐れがあります。さらに、売場自体が面白みに掛けると思われる可能性があります。
一方、品揃えが小さいと、選ぶのに迷うことが少なくなるので、買い物時間を短縮できます。スーパーや家電量販店の売場を見る限り、選ぶストレスを感じる人は多いのではないでしょうか。また、店舗側は、店舗面積を小さくできるので、家賃負担を軽減できます。面積が小さくなれば、アルバイトも少しで済み、人件費削減にもつながります。
このメリットをデメリットよりも大きくできれば、品揃えの小さな小売店でも十分成功しそうです。例えば、売場の面白みが掛ける点については、商品にまつわる情報をより多く掲示すればいいのです。例えば、商品の利用方法や関連商品などです。
そう考えれば、ジャパネットたかたは、まさに品揃えを小さくした逆張り思考を採用していると言えるのではないでしょうか。ラジオ通販で紹介するのは1品だけですし、チラシでも20品もありません。一方、家電量販店のヤマダ電機のチラシには、所狭しと商品が掲載されています。見やすさという点では、ジャパネットの勝ち。だからこそ、老眼などでより見やすいものを重視する高齢者から、大きな支持を得ているのでしょう。
品揃えを小さくすることは、小売だけでなく卸でも十分適応可能です。というのも、卸の販売先である小売業は、売上・利益の最大化を目指しているだけで、決して品揃えを最大化することを目的としていないからです。
☆今日のまとめ☆
逆張り思考とは、業界の常識とは逆のことを考えることで、これによって収益が拡大できなければならない。
例えば品揃えで言えば、小さくすれば業界の常識とは逆になる。
小さくすることによって、選ぶのに困ることがなくなるばかりか、店舗面積を小さくできるので家賃・人件費を削減できる。
ラジオ通販・チラシを見る限り、ジャパネットたかたは家電販売の逆張り思考と言えるだろう。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
私の株式投資では、基本逆張りです。
好業績の企業の株価が下がった時に買えばいいのですが、この時に買うのは本当に難しいですね。
周りが警戒しているからです。
でも、ここで買えるかどうかで、投資収益は大きく変わります。
ちなみに、順張りではこれまで何度も痛い目に逢いました。