コンビニスイーツが売れる理由からわかる消費者心理とは?
先日、何の雑誌か忘れましたが、コンビニスイーツが売れる理由について、説明されていました。ずばり、その理由とは、
気軽に買えるから
です。では、何と比べて気軽かと言えば、スイーツ専門店になるわけです。コンビニとスイーツ専門店の違いは、次のようになります。
【コンビニとスイーツ専門店の違い】
[コンビニ]入店しても別に買わなくてもいい
[スイーツ専門店]入店したら適量買わなくてはならない
何気なくコンビニに行く人は、多いかと思います。この私もそう。私の場合は、商品の売れ行きや売場を勉強するために行くのですが、普通の人なら、買い物目的以外だと、時間潰しのためにコンビニに入る人が多いかと思います。時間潰しでコンビニを利用する人は、欲しい商品があれば買うスタンスで、無ければそのままコンビニを出ます。この「別に買わなくてもいい」雰囲気が、コンビニにあるのです。この雰囲気は、セルフ・サービスだからであり、ドライな接客のせいでもあります。(最近は、よりウェットな接客も増えて来ましたが。)
欲しい商品があっても、その商品だけをレジに持っていけばいいのです。100円台でもお構いなし。(私は100円未満でも気にしませんが)しかし、スイーツ専門店では、そうも行きません。
スイーツ専門店に入れば、「いらっしゃいませ」という掛け声とともに、ほぼ必ず店員の視線を浴びることになります。混んでいるお店でも無い限り、店内での行動すべてが店員に監視されているほど、店員は密な関係を要求してくるのです。だから、コンビニのように何も買わずにお店を出る、ということはなかなかできるものではありません。(私は全く気にしませんが。)
さらに、欲しい商品を見つけても、それを一つだけ買うのが憚れるのです。それは、
商品を一つだけ買ったら申し訳ない
という心理が働くからだそうです。ショーケースに入っている商品ならば、たとえ400円ほどのケーキだとしても、一つだけ取ってもらいケーキ用の紙箱に入れてもらうことに、申し訳なく思うというわけです。この心理わかります。(わかっても、私はそのまま買いますが)家族分買うならいいですが、一人分だけなら、ケーキはいくつも要りません。
この嫌な心理が生まれるならば、コンビニで買えばいい、となって、コンビニのスイーツが売れるようになります。
もちろん、コンビニスイーツが売れる背景には、
ワンストップ・ショッピングができるから(時間→アクセス)
それなりに美味しい(品質)
安い(価格)
があります。しかし、それ以上に、
自由に買える(アクセス)
という理由があるのです。逆に言えば、スイーツ専門店が、平日用としてスイーツを売りたいならば、自由に買える仕組みを導入する必要があります。
☆今日のまとめ☆
コンビニスイーツが売れるのは、自由に商品を選べる環境だから。
欲しい物がなければ、何も買わずに店を後にできる。
一方、スイーツ専門店は、入ったからには何か買わないといけない雰囲気があり、一つだけ買うのも気が引けてしまう。
自由に買えるというアクセスの良さ・簡便性の高さは、コンビニの大きな利点である。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
私が何も買わずにスイーツ専門店に入れるのは、来店するだけでもお店にはメリットがあるからです。
誰もいないお店には、入りにくいですから。
お客さんがお客さんが呼ぶというのは、本当です。