プライベートブランドのペパーミント

by courtesy of Lisa Brewster

 

8月の下旬に、日経新聞でPB商品に関する連載記事が掲載されました。その中で、とてもおもしろいことを発見しました。

 

発売から1年で2億食を売った東洋水産の即席麺「マルちゃん正麺」。東洋水産は生麺風という同じコンセプトながら、マルちゃん正麺とは違う新技術をセブン&アイの高品質PBに提供。5月に「セブンゴールド 金の麺」を商品化した。金の麺には原料でも日清製粉グループ本社が「かなりの品質の小麦粉を提供する」(同社幹部)。(2013年8月28日付 日経新聞朝刊)

 

東洋水産が作るセブンゴールドの金の麺は、マルちゃん正麺とは製法が違うそうです。実際に、この暑い夏に、金の麺(ラーメンなのでもちろん熱いです!)とマルちゃん正麺を食べ比べてみたのですが、明らかな違いがありました。その違いとは、マルちゃん正麺の方がより生麺に近く、一方で金の麺はインスタント袋麺に近いということです。違う技術を使っているのだから、当然と言えば当然です。

 

恐らく、金の麺で使われている新技術とは、東洋水産がマルちゃん正麺の開発段階で見出したものの、より生麺に近くなる製法が見つかったので、お蔵入りしたのでしょう。金の麺の開発案件がなければ、全く世の出なかった技術だったのではないでしょうか。その新技術をPB用に活用できれば、技術開発に掛かったコストを回収することができます。このように金の麺は、東洋水産にとって、商品開発コストを回収できる点で、渡りに船だった可能性があるわけです。

 

このように、

 

NB商品→最新技術

PB商品→NB商品開発で見出した新技術

 

という住み分けができれば、商品開発力のあるメーカーはPBの商品開発をしやすくなります。新商品アイデアや新技術を、PBの商品企画とし売り込むことも可能でしょう。食品メーカーにとって、PBは商品開発力を売り込む先になれるのです。

 

一方、販売者(スーパー)側にとっては、メーカーが持つ既存の技術を活用できることになり、商品開発コストを低減することが可能になります。その結果、NB商品よりも低価格に設定できるのです。

 

 

PBというと、「安い」というイメージがあり、イノベーションとは全く関係ないように思われがちです。しかし、金の麺のように、NB開発で見出しながら使われていない技術を活用できれば、イノベーションを促すことも可能になるのではないでしょうか。

 

☆今日のまとめ☆

金の麺は、マルちゃん正麺の開発過程で見つけた技術を使ったのではないか。

商品開発中に見出しながらも採用されないアイデアや技術をPBに活用できれば、商品開発力のあるメーカーは、アイデアや技術を売り込むことができる。

 

 

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☆  今日のこぼれ話☆

金の麺は、どの程度売れているのでしょうか。

マルちゃん正麺が好きな人には、「?」と思われるかもしれませんね。