回転寿司がマクドナルドの顧客を奪った?
by courtesy of Mauro
※私の利用したチェーンではありません。
先日、久しぶりに回転寿司を利用しました。郊外型の店舗で、一階が駐車場、二階が店舗というタイプのお店です。平日の夜10時頃という閉店間際の時間帯だったため、来店客数は5組ほどでした。
回転寿司と言えば、家族がターゲットという印象があります。だから、ファミレスのようなボックス席があるのです。100円で握り寿司を食べることができるので、食べ盛りの子供がいくら注文しても、支払いはさほどかさみません。利用した日は、時間帯が時間帯なので、残念ながら家族連れはいませんでした。ただ、食べた皿数に応じてくじ引きができるなど、子供を意識したキャンペーンを実施していました。
では、夜遅く回転寿司を利用する客層とは、どんな人達なのか。まとめると、次のようになります。
【深夜近くに回転寿司を利用していた客層】
[1]夜ご飯を食べそこねた夫婦→2組
[2]デートで利用した若いカップル→1組
[3]仕事帰りの若い男性→1組
これらの客層で意外だったのが、2と3です。1は子供が独立した、または子供が生まれる前の夫婦として、子供連れの家族に近い客層なので、特に不思議ではありません。夜ご飯を食べ損ねたのは、仕事などの用事で遅くなったのでしょう。しかし、2・3のような客層は、ファミリーレストランやファストフードならともかく、回転寿司を利用することは想定外でした。では、なぜ若いカップルや一人客が回転寿司を利用するのか。その理由をまとめると、次のようになります。
【若いカップルや一人客が回転寿司を利用する理由】
[1]安い割に満腹感を得られるから
[2]安く済ませることができるから
1について、実際私が支払ったのは、二人分で約1700円。1人850円なので、安いファミレスの定食ほどの価格でしょうか。しかし、満腹感はファミレス以上。850円で腹いっぱい食べられることができました。この価格の割に満腹感を得られるというのは、若者にとってはかなり魅力的ではないでしょうか。ファストフードよりも高く付きますが、満腹感はファストフード以上です。
2について、私が支払ったのは1700円ほどですが、それより少なく抑えることももちろん可能でした。皿数や注文する商品を工夫すれば、容易にできます。極端な例で言えば、100円(税抜き)の握り寿司一皿だけ注文してもいいのです。このような小技は、ファミレスではできません。ファストフードでは可能ですが、100円の商品一品では、飲み物が付きません。よって、飲み食いするには、最低でも200円必要なのです。一方の回転寿司では、お茶は無料なので、100円で済ませられるのです。節約志向の高い人にとっては、ファストフードやファミレス以上に魅力的な選択肢なのでしょう。
このように、満腹感が得られ、安く済ませることができる回転寿司は、可処分所得が比較的小さな若者にとって、うってつけの外食場所になります。だからこそ、カップルまでもが利用するのです。若者が回転寿司に流れていることにより、若者をターゲットにするマクドナルドが苦戦を強いられているのかもしれません。
☆今日のまとめ☆
満腹感を得られ、さらに安く済ませることができる回転寿司は、若者にとって魅力的な外食の選択肢になっているのではないか。
その結果、若者をターゲットとするマクドナルドが苦戦を強いれられているのかもしれない。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
利用したお店は、くら寿司。
全品100円の回転寿司に行ったのは、初めてかもしれません。
価格の割に、美味しかったですよ。