缶コーヒーがコンビニコーヒーに対抗する方法
by courtesy of _Kempton_
今年のヒット商品番付の横綱に「セブンカフェ」が選ばれたように、コンビニコーヒーの売れ行きはかなり好調のようです。セブン-イレブンが、日本で一番コーヒーを売るチェーンになったほどです。ちなみに、セブンの前は、マクドナルドでした。そのコンビニコーヒーの割を食ったのが、缶コーヒー。これまでコンビニで缶コーヒーを買っていた人が、コンビニコーヒーにシフトしたからです。
サントリーフーズの土田雅人社長は「いれたてコーヒーはコンビニ店頭の販売に5%以上のマイナス効果がある」と指摘。業界では2013年の缶コーヒー販売で前年比2%減を見込む。(中略)
首位ブランド「ジョージア」を擁し、首都圏などを担当するコカ・コーライーストジャパンの1~11月の販売量は前年同期比5%減だ。(中略)朝日大学マーケティング研究所の調査ではコンビニコーヒーの利用で購入が減ったものに、36%が「コンビニの缶コーヒー」、15%が「カフェチェーン」、10%が「ファストフード」を挙げた。(すべて2013年12月10日付 日経新聞朝刊)
缶コーヒーとコンビニコーヒーを比較すれば、価格・品質いずれを取っても、コンビニコーヒーに軍配が上がりそうです。さらに、ファミマなどでは、ブレンドコーヒーだけでなくカフェラテまで選べます。もちろん、砂糖・ミルクで、自分好みに調整も可能。価格・品質・カスタマイズにおいて、缶コーヒーはコンビニコーヒーに負けているのです。缶コーヒーの市場が食われるのも、納得です。
では、缶コーヒーに勝ち目はないのかというと、そうとは思えません。コンビニコーヒーの最大の弱点は、「冷め易さ」「溢れるリスク」の二点。この二点を缶コーヒーがクリアすれば、十分勝ち目はあるのではないでしょうか。そう考えれば、今後キャップ付きペットボトル型缶コーヒーが増えるように思えます。少しづつ飲めるようにならば、後必要なのは、冷めないような仕組み。これはコストとの兼ね合いもありますが、冷めにくいボトル開発が今後求められるのではないでしょうか。
缶コーヒーは、品質よりも形態(パッケージ)で勝負する時代がまもなく到来するように思えます。
☆今日のまとめ☆
価格・品質・カスタマイズにおいて、缶コーヒーはコンビニコーヒーには敵わない。
コンビニコーヒーに勝つには、冷めにくさと漏れない点を訴求する必要があるのではないか。
品質よりも形態で勝負することになる。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
セブンカフェがヒット商品番付の1位になったわけですが、未だ私は飲んでいません。