スタバが教えてくれる、低価格地獄と高単価循環
先日久しぶりにスターバックスに行ったのですが、改めてその良さを実感しました。もう2年ほど利用していなかったのですが、その間「スタバ=高い」というイメージもあり、ついつい敬遠しがち。スタバで300円出してコーヒー飲むなら、ドトールの200円のコーヒーでいいやという感じです。
今回は、たまたまいただいた株主優待券を利用したのですが、ドトールやマクドナルドとは全く異なります。コーヒーの品質・種類はもちろんですが、雰囲気が本当に違うのです。まとめると、次のようになるでしょうか。
【スタバとドトール・マクドナルドの雰囲気の違い】
[スタバ]活気があり、また来たいと思う
[ドトール・マック]うるさいだけであり、また来たいとは思えない
いずれの店舗も、決して静かではありません。スタバはお客さんで溢れている店舗が多いだけでなく、コーヒー類を作る音もそれなりにします。ただし、そのうるささは活気のあるうるささ。決して、耳障りではないのです。たとえ、読書や仕事をしても、その効率性にあまり悪影響を及ぼさないと感じました。つまり、雰囲気がいいので、単価の高い商品でも高く感じないのです。逆に、また利用したいと感じるほど。
一方のドトールやマックは、学生が比較的多く、うるさいというイメージはかなり強く、実際うるさく感じることは多くあります。スタバとの異なり、このうるささは活気というよりも単に騒音なので、どちらかというと不快に近いものがあります。コーヒーの料金は安いのですが、金額それなりの雰囲気と感じてしまいます。節約のためなら仕方ないにしても、できれば利用したくないと感じてしまうほど。
ドトールは、まだ比較的年齢層も高いので、そううるささは深刻ではなりませんが、マックは中高生が多く、不快な騒音に悩むことが多いという印象です。
全くの主観なのですが、この両者の印象の違いは、価格設定の違いをもたらすのではないでしょうか。比較的単価の高いスタバが高いとは感じにくくなり、ついつい高くても期間限定メニューを頼んでしまうので、メニュー単価を引き上げやすくなります。一方のドトールやマックは、比較的単価が低くてもそれを安いと感じにくくなり、単価の低いメニュー目当ての来店になってしまうので、メニュー単価を上げにくくなります。顧客層の違いと言えばそれまでですが、もともとの価格設定の違いが顧客層の違いをもたらしたと考えれば、価格設定をどうするかが、顧客層や客単価、その結果としての売上に大きく影響を及ぼすと考えることができます。つまり、低価格をウリにすれば、それ目当ての消費者しか顧客にできず、低価格地獄に陥ることになり、逆に、価格を高く設定できれば、それでも利用したいという消費者を集客でき、単価引き上げの好循環を享受できるのです。
客単価に大きな影響を及ぼす顧客層は、もとの価格設定によって決まると言えるのではないでしょうか。
☆今日のまとめ☆
低価格をウリにすれば、それ目当ての消費者しか集まらず、低価格から抜け出せない。
一方、価格を高く設定できれば、それでも利用したい消費者を集客でき、単価引き上げの好循環を享受できる。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
価格の低いマンションが増えていますが、安いマンションにはそれなりの住民しか集まらないと、日々感じています。
マンションの場合、周りの住民の影響はかなり大きいので、安い物件には注意が必要ですね。