zest cantina

 

グローバルダイニングの決算が発表され、発表会の模様は音声だけですがIRサイトで公開されていました。そこで知ったのですが、テックスメックス業態のゼストキャンティーナが、メニューを大きく変更したようです。その変更とは、料理内容をブラッシュアップさせたというよりも、メニュー構成の変更。公式サイトにメニューが掲載されてあるのですが、びっくりするようなメニュー変更なのです。

 

その変更とは、

 

[変更前] メニューカテゴリー毎のグループ分け

[変更後] 価格毎のグループ分け

 

です。例えば、従来ならば「アペタイザー」「肉料理」「タコス」などと分類されていたものが、「300円」「500円」という価格での分類に変わっています。ということは、メニュー価格をある程度絞ったということに他なりません。一時流行った単一価格業態ではないにしても、それに近いものがあります。今さら、このような価格重視のお店が流行るのだろうかと、不思議に思いましたが、このようなメニュー構成にしたのには、明確な理由があるようです。

 

長谷川社長によると、80年代にラ・ボエムが流行ったのは、当時では殆どなかったハウスワインを250円で提供したり、ペペロンチーニを450円したりなど、お得感が満載だったからとのこと。だから、42坪の店舗で月商3000万円売り上げたそうです。この「お得感」の欠如こそが、今のゼストキャンティーナの不振の最大の要因であると、わかったそうです。「お得感」を出すために、メニュー価格を集約し、価格別のメニュー構成にしたのです。

 

価格の集約と価格別のメニューが、「イカす」メニューだとは思いませんが、コスパの高さを演出するのは確か。発表会での言及はなかったですが、恐らく「テックスメックス料理=コスパが悪い」という消費者の認識が高いのではないでしょうか。実際、私にもあります。そもそもテックスメックス料理を食べたい思う機会自体少ないので、そこに「コスパが悪い」となれば、テックスメックス業態の店舗を利用する機会は激減します。もともと、テックスメックス料理の外食市場自体小さいのでしょう。すぐに思い浮かぶブランドは、ゼストキャンティーナかチコアンドチャーリーぐらいしかないですから。今調べたところ、梅田大丸のチコアンドチャーリーは閉店したようです。それだけ市場が小さい証拠です。今では、駅ビルのステーションシティに移動し、営業されています。

 

その小さな市場で今のところ(?)生き残っているゼストキャンティーナは、「コスパの高さ」で差別化し、小さな市場での残存者利益を享受しようといているのではないでしょうか。小さな市場であり、大成功を収めた事例が少ないテックスメックスレストランだから、今後競争力のあるブランドの参入はほぼないと思われます。業態だけ見れば、競争環境は他業態に比べて激しくないのです。だからこそ、他店にはなく、消費者の予想を覆す「コスパの高さ」は、大きなサプライズとともに「テックスメックス=ゼストキャンティーナ」という強固なブランド力を植え付ける可能性は十分高いのではないでしょうか。

 

この競争環境の緩さという点に関して、日経MJにビジネスホテルのアメイズが紹介されていました。それについては、次回にて。

 

☆今日のまとめ☆

ゼストが価格帯別のメニュー構成にしたのは、「コスパの高さ」で差別化し、消費者に強烈なブランド認識を植え付けるためではないか。

市場自体が小さいため、強者の参入が見込めないため、強いブランド力を付けることができれば、業績低迷に悩むゼストキャンティーナにも勝ち目は十分あるだろう。

 

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  • 今日のこぼれ話☆

20代の頃、テックスメックス料理は大好きだったのですが、数年前に海外で食べたぐらいで、日本では本当に食べていないです。

たまにタコスやエンチラダを食べたいですが、今度上陸するタコベルで十分かもしれません。

高齢化によりテックスメックス離れが起きているならば、ゼストキャンティーナの低迷も高齢化が一因かもしれません。

今の若者は、テックスメックスのようなわかりにくい料理よりも、より親しみのある定食の方が好きそうですし。