カインズ・イオンモール・アウトレットモール、みんな目指すのはコト消費?

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今年は本格的コト消費が広がる元年なのでしょうか?コト消費に関する記事が目白押しです。

 

まずは、ホームセンターのカインズ。カインズは、低価格とデザイン性の高いPBで人気ですが、カインズもコト消費に力を入れるようです。

 

ホームセンター大手のカインズは、客の滞留時間を伸ばすため、施設を工夫した実験店を埼玉県内に開業した。購入した資材を使う工房には最新加工機を導入。園芸売り場は天井高約6メートルを確保することで開放感を出し、カフェも併設した。(2015年4月29日付  日経MJ)

 

カインズの場合は、滞在時間を長くするために、コト消費的な要素を売場に組み込むようです。滞在時間を長くすれば、購入確率が増すという考え方ですね。買物をできるだけ手早く済ませようという時短とは真逆のニーズですが、時短ニーズの高い人が売場面積の広いHC(ホームセンター)に来ることは稀なので、滞在時間を長くする仕掛けを組み込むことは、オーソドックスな手法。劇場型百貨店を目指す阪急うめだ本店と同じ戦略です。カインズの場合は、

 

休憩のできるベンチ→百貨店のカフェ

カインズ工房という体験型サービス→阪急百貨店のコトコトステージ

フードコート→SCのレストラン街

 

を取り入れることで、単に滞在時間を長くするだけではなく、HCの用事のない人の集客も狙っているようです。小売業界全体が直面する客数減少の回避策ですね。

 

イオンモールは、なんとショッピングモールの中にリゾートを作るようです。

 

イオンモールは沖縄県で、初めてのリゾート型ショッピングモールを開業した。沖縄近海の魚を1千匹集めた大水槽を展示し、総合スーパーでは県内全46の泡 盛メーカーから約1300点を集めたコーナーを設けた。観光コンシェルジュや外貨両替、国内外への宅配サービスも導入。年間1200万人の集客を目指し、 うち約240万人を訪日外国人客と見込む。(2015年4月29日付 日経MJ)

 

魚の大水槽

泡盛コーナー

 

など、地域性を活かしたリゾート型売場を展開し、地元住民のみならず観光客まで集客しようという狙いです。

 

観光コンシェルジュ

外貨両替

国外への配達サービス

 

は、もう小売の領域を超えて、旅行代理店のような役割。客単価が比較的高い旅行者獲得を目指しているのでしょう。客数のみならず、客単価まで引き上げようという狙いですね。

 

最後は、アウトレットモール。

 

消費者の低価格志向を追い風に成長してきたアウトレットモールが、変貌を遂げている。しゃれた店作りや話題店の誘致というハード、ソフト両面の整備が好循 環を呼び、その集客力はファッションビルや百貨店を脅かす。「在庫処分」のイメージが一掃されたいま、トレンド発信や、消費者の動向を探る実験店と位置づ けるテナントも出てきた。(2015年4月29日付 日経MJ)

 

在庫処分場所であったアウトレットモールが、その集客力の高さに注目してトレンド発信・販売の拠点として活用されているようです。コト消費とは若干ずれますが、アウトレットモールの集客力が高いのは、お得さが感じられる場所であり、家族でゆっくり過ごせるから。単に安いモノを買いたいならば、アウトレット専用通販を使えばいいのですが、わざわざアウトレットモールまで行くというのは、お得で楽しい体験をしたいからではないでしょうか。子供連れにとっては、手軽に楽しめるレジャー場所と言えるかもしれません。アウトレットモールそのものが、コト消費の場所として捉えられているので、遠くても集客できるのです。

 

溢れるモノからコトに消費の主体が移っていますが、このシフトで困るのが大量生産品の大量販売をビジネスモデルとするメーカーや流通企業。コト消費からいかに物販につなげるか。これが一番難しい。

 

☆今日のまとめ☆

カインズ・イオンモール・アウトレットモールがコト消費に力を入れるのは、集客力が高まるだろう。

問題は、そのコト消費をいかに物販につなげるか。

 

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  • 今日のこぼれ話☆

最近、実に焼酎が美味しい。

スーパーPBの安い炭酸で割って飲むことが多いのですが、ビールよりも美味しく感じられました。

糖質を下げる意味でも、いい傾向です。

 

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