アップル販売戦略から考えたデフレの原因とは?

今日、電車の中でポッドキャスト「大江麻里子のモヤモヤトーク」を聞いていると、面白い話を耳にした。その話は、日経新聞の証券部長の井上裕さんのお話。

◎     アップル製品がデフレに巻き込まれないのは、販売店をコントロールしているから

というもの。一方、ソニーやパナソニックの製品は、ヤマダ電機やケーズ電機などの家電量販店で販売され、慢性的な価格下落に直面している。アップルとそれ以外の家電メーカーとの違いは、

◎     アップル⇒直営店舗など販売店を限定することにより、ユーザーの声に耳を傾けている。その結果、価格が高くとも欲しいと思う製品を開発でき、値崩れしない。

◎     それ以外の家電メーカー⇒家電量販店などに販売を委ねてしまっているために、ユーザーの声がメーカーに届かない。製品開発にユーザーの声が届かず、どのメーカーの製品も似たようなものになり、値崩れに悩む。

となるだろう。つまり、

◎     実際に購入し利用するユーザーの声に耳を傾けているかどうか

がその明暗を分けている。

同じことが食品業界にも当てはまるだろう。つまり、メーカーは消費者が求めるような製品を開発しようとしているにもかかわらず、実際の企業活動では消費者とほとんど接していない。大企業ならば、従来の消費者プレゼントや最近脚光を浴びているソーシャルメディアの活用などで、消費者との接点はあるものの、中小企業となると皆無と言っても過言ではない。ネット通販を行っていたとしても、売りっぱなしで購入者からのフィードバックを活用している企業はごくわずかだろう。ブログやメルマガも発信していたらいい方で、発信していたとしても発信するだけ。日々考えるのは、いかに取引先(卸店やスーパーなど)にいかに売るかということ。その結果、運良く棚に並んだとしても消費者に認知されず、結局特売に頼ることになる。装置産業の食品メーカーの場合、数が売れる特売がいかに大切かは簡単に理解できるが、特売が増えると競合との価格競争に巻き込まれ、更なる値下げにつながる。その結果、消費者は通常価格で買わなくなり、メーカーの利益率が減少する。家電メーカーと同じ運命をたどることになる。

このデフレ状況を回避するには、アップルの戦略が参考になるだろう。つまり、ユーザーの声に耳を傾けることである。そのためには、まずはユーザーとつながる必要がある。ユーザーとは購入者。直販以外ではなかなか購入者を見極められないのがネックだが、ならば直販の顧客とつながることから始めればいい。アンケートをとってもいいし、食べ方を募集してもいい。ユーザーとつながれば、売れる製品作りにプラスになるだけではなく、親しみを持ったユーザーは、他のユーザーよりも新製品を購入してくれる確率は高いので、売りにもつながる。まさに、アップル信者みたいに。

☆     今日のまとめ☆

アップル製品がデフレに巻き込まれないのは、販売店を限定し、ユーザーの声に耳を傾けているから。

一方、ソニーなどの他の家電メーカーは、販売数量にばかり追い求めた結果、家電量販店に依存し、ユーザーの声が届いておらず、慢性的な価格下落に悩まされている。

同じことは、食品メーカーにも言える。

いかに、ユーザー=購入者とつながるかで、売れる製品作りが出来、ファンが増えれば実際の売りにつながる。

☆8/9の目標 ☆

1  プライベートブログの更新 ◯

2  午前6時起床 ×

3  毎朝、鏡の前で笑顔の練習 〇

4  腕立て・腹筋を各30回 ◯

5  部屋・事務所などの掃除をする ×

6  手帳に今日の反省の明 日の希望を書く。×

7  読書(書籍・雑誌)をする ◯

8  毎朝、ツイッターでつぶやく ×

☆     今日のこぼれ話☆

日経の井上裕さんは、2005年頃の日経ビジネスの編集長。

当時、日経ビジネスのポッドキャスト「編集長の終わらない話2.0」でそのユーモアと熱い話に胸が躍っていました。

今でも話の面白さは健在。

一度、お酒でも飲みながら、経済論議をしたい方です。(日経に取り上げられるぐらい、インパクトのある事業をしたいと考えています。)

(今 日の言葉)

「経営者十戒:経営者はハエタタキにならず、本質的な問題解決をせよ。」
(ファーストリテイリング社長柳井正著 「一 勝九敗 (新潮文庫) 」よ り)

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