日本食、海外ではアジア食と競合に。
今日も引き続き輸出卸へのヒヤリングを行いました。私がヒヤリングをする目的は、
◎ 海外で日本の食品へのニーズは本当にあるのか?
◎ 海外に日本の食品の情報は伝わっているのか?
◎ 日本の食品メーカーからの売り込みは多いのか?
の三点。私の推測では、
◎ 海外の消費者の間では日本食が注目されており、海外の業者も日本の食品を探している。ただ、海外に届く日本の食品の情報は少なく、消費者ニーズに充分答えられていない。その一方で、日本の食品メーカーは、国内市場がデフレで低迷しているためか、輸出を増やそうと躍起になっている。
なので、この推測がどの程度当たっているのかを調べるために、馴染みのある輸出卸行脚を続けているのです。
今日までのヒヤリング結果では、私の推測はほぼ当たっていたのでしたが、今日の調査は少し意外なものでした。一番驚いたのが、
◎ 中国・韓国の食品品質が向上し、価格の高い日本の食品に取って代わりつつある。
という話でした。消費者としては、できれば安く買いたいもの。ただし、今までは高品質の日本食を食べたいがために、高い価格にもかかわらず購入していました。しかし、今では中国・韓国の食品製造技術が向上し、日本産に匹敵するほどの品質になっているらしいのです。しかも、価格は日本産よりも低い。さらに、日本の食品を購入していた層は、日本人を含めたアジア系が大半と思われるので、日本人以外のアジア系にとって、中国産だろうが韓国産だろうがたいした問題ではない。(ただし、中国産への不信感は少しあるかもしれません。)しかも、海外滞在人口に関して、日本人よりも中国・韓国人が増えているとなると、日本産よりも中国産・韓国産の売上数量が増えると考えるのが普通だろう。そして、極めつけは超円高の為替傾向。今日相談に乗ってもらえた方も、円高の影響とともに、中国産・韓国産の食品との競争に敗れているケースが多い、と訴えていました。
このように考えると、これまで海外の中国人や韓国人に販売していた日本の食材が、中国や韓国などのアジア産食材に取って代わり、日本の食品輸出減少につながるのでは、と危惧されます。この状況で思い出したのが、日本のスーパーなどに並ぶナチュラルチーズ。ナチュラルチーズの需要が今ほど高くなかった時代には、販売されている商品はほとんどフランスなどの海外産だったと思います。しかし、需要が高まるにつれて、国産のナチュラルチーズ(例えば、カマンベールチーズやモッツァレラチーズ)が増え、割安な価格と品質の高さゆえ売上を延ばしていったのではないでしょうか。同じ現象が、今後海外の日本の食品でも充分起こりえます。
それでも日本産の食品の輸出を増やそうと思えば、日本産にこだわり、さらに高くとも購入できる層、つまり中間層よりも上の所得のアジア人をターゲットにする必要があります。数は多いかもしれませんが、アジアの人口からみれば限られた割合にすぎません。その限られた層に価格の高い日本産の食品を販売するには、日本産の良さ(安全・安心やヘルシーなど)だけでなく商品そのものの特徴などをもっと伝える必要があるでしょう。現地で試食プロモーションをすることも大切ですが、ネットを使うことによってもっと低コストに行えるだろうと信じています。
☆ 今日のまとめ☆
海外に輸出される日本の食品は、一部の商品で品質の向上した中国産や韓国産の商品に売り負けている。
今後、輸出を増やすためには、ターゲットを中間層よりも上の所得のアジア人に絞って、販売する必要があるだろう。
また、そのターゲットに対して、日本産食品の良さだけでなく商品そのものの特徴を、ネットを活用して低コストに伝えることが求められる。
☆9/1 の目標 ☆
1 プライベートブログの更新 ×
2 午前6時起床
3 毎朝、鏡の前で笑顔の練習 〇
4 腕立て・腹筋を各30回 ◯
5 部屋・事務所などの掃除をする ×
6 手帳に今日の反省の明 日の希望を書く。×
7 読書(書籍・雑誌)をする ◯
8 毎朝、ツイッターでつぶやく ×
☆ 今日のこぼれ話☆
今日聞いた話には、驚くととも失望も覚えました。
日本産の食材は、海外では相当高い価格で販売されているので、ある程度予測は付きましたが、まさか中国産や韓国産に取って代わられているとは。
政府が騒いでいるほど、海外では日本食ブームが起こっていないのかもしれません。
また、私が考えていた「日本産の食品の情報を海外の業者にネットを通じて提供する」サービスも、予測したほど必要とされていないように感じました。
海外の輸入卸や小売店が本当に求めているのは、棚で販売している商品の店頭プロモーションであり、輸出し終わってからの販促なのです。
私もこの重要性には納得しますが、海外で店頭プロモーションを行うには相当高いコストがかかるので、私がターゲットとして考えていた中小企業には負担が重過ぎます。
さらに、店頭プロモーションは海外では行ったことがないので、私自身にそのノウハウがないのも大きな問題。
輸出支援事業は、もう一度原点に戻って考え直そうと思います。(ただ、土曜には事業計画のプレゼンがあるので、それに間に合わせる必要あり。あぁ。)