マクドナルドBy Gerard Stolk vers Noël

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◎本日のニュース

1)見出し
How McDonald’s Hit the Spot

【出典】
http://goo.gl/jzTpW

2)要約
米マクドナルドの第三四半期決算が発表された。
世界景気が低迷に沈むにもかかわらず、
売上金額・純利益ともアナリスト予想を上回る結果に終わった。
株価は直近3年で約68%上昇し、12/12終値で98.

48ドル。
100ドル越えも近いとされている。マクドナルド躍進の要因として、新興国での成長加速、国内既存店の改良、
幅広いメニューの導入の3つを上げることができる。
これらにより、全世界で既存店売上高の増加が継続している。

既存店の改善と新メニューの開発の力を入れるという、
2003年に掲げた戦略が成功したと言えるだろう。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
Ever since it adopted a strategy in 2003 that focuses on
improving existing restaurants and adding new menu items,
the burger giant has been on a tear.

4)キーとなる英文の和訳
2003年に新しい戦略を採用し、
既存店の改善と新しいメニュー品目の導入に力を入れてきた。
それ以来、その巨大ハンバーガーチェーンは大きく飛躍している。

5)気になる単語・表現
be (go) on a tear               ばか騒ぎする

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
記事には、米マクドナルド(Mc’Donald’ s Corp.
以下マクドナルド)の株価の変遷が図で示されている。
http://goo.gl/jzTpW
2002年から2003年始めに掛けて大きな下落をした後、
今までほぼ一本調子で上昇しており、
V字回復と言ってもいいだろう。(ただし2009年は減収)
このきっかけになったのが、2003年の新たな方針。
既存店の改善と新メニュー開発に焦点をあてた戦略である。
この戦略がうまくいって、100ドルに到達するほどの株価に上昇している。

マクドナルド飛躍の要因は次の3つ。
1.新興国への進出を加速(海外)
2.既存店のハード・ソフト面の改善(国内)
3.幅広いメニューの導入(国内)
※国内とはアメリカ国内

まず1つ目の海外要因。特に、中国での出店を進めているという。
ただし、新店効果だけでなく、既存店売上も好調。
アジア太平洋・中東・アフリカの各地域の既存店売上高増加率は、
アメリカ・ヨーロッパを抜いて最も高く、
前年同月比8.1%を記録している。既存店売上高がここまで伸びたのは、
便利さを向上させたことが大きい。例えば、中国やエジプト・韓国では、
バイクによる配達サービスを始めている。また、店外の歩行者が、
店内に入らずにデザートの注文・受け取りができる、
デザートキオスク(desert kiosk)を導入している。
恐らく、新興国のマクドナルドは行列が出来ることが多く、
それが来店の妨げになっていると判断したのだろう。この妨げを、
配達サービスやデザートキオスクによって克服している。

2・3は国内要因。2・3はそれぞれ、2003年の既存店改善方針と
新メニュー開発方針に則ったものと言える。

2について、存店のハード面での改善とは、
店内デザインをより今風に改装することや、
無料無線LANや薄型スクリーンなどアメニティを導入することなど。
ソフト面は、開店時間の延長やドライブ・スルーの2レーン化など。
このハード面・ソフト面の改善は、ブランドをより魅力的にする効果がある。

3については、単に消費者ニーズを満たすメニューを開発するに留まらず、
売上面・利益面で大きな貢献をしている。売上面では、
低価格から比較的高価格まで幅広い価格帯のメニューを提供することにより、
幅広い消費者層にアピールし、売上増加に貢献している。
また、チキンラップやちょっとしたデザートなどアメリカ人が
好きなおやつ類を終日提供することにより、利用機会を増やす効果もある。
顧客層・利用機会の双方を広げることにより、売上面で貢献している。
利益面では、ストロベリーレモネード・フルーツスムージーや
手の込んだコーヒー類など利益率の高いメニューを提供することにより、
利益を確保・拡大させている。これら高利益率商品は、
1ドルバーガーなどの超低価格商品による利益低下を補う以上の効果を上げている。

マクドナルドの成長要因をまとめると、海外では新規顧客の獲得、
国内では既存顧客の深耕を目指した施策ととらえることができるだろう。
特に、店舗が飽和状態のアメリカ国内での戦略は、
人口減少に悩む日本の飲食店にも参考になるかもしれない。
その戦略とは、ブランドの魅力を高めるために店舗のハード・
ソフトを改善し、フロントエンド商品(1ドルバーガーなど)の
提供で来店客数増・売上増を果たし、来店客へのバックエンド商品
(スムージーなど)の提供で利益を上げるというもの。とても、
わかりやすく切れ味鋭い。ただし、その前提として、
商品が顧客ニーズを満たしている必要があるのは言うまでもない。

※マクドナルドの第三四半期短信 http://goo.gl/zzF0U

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《今回のヒントのまとめ》
1)米マクドナルドは、2003年の新たな戦略策定により、
業績がV字回復している。直近3年を見ると、
株価が70%近く上昇しているほどだ。

2)その要因は、3つある。一つ目は、海外要因で、
新興国への進出を加速している。単に店舗を増やすだけでなく、
顧客の利便性を高めることで既存店売上高も増加している。

3)残りの2つは国内要因。一つ目は、
既存店のハード・ソフト面で改善を行なっている。
これは、ブランドの魅力を高める効果がある。
最後は、新メニューの開発。フロントエンド商品の
超低価格メニューで客数・売上を稼ぎ、
バックエンド商品の高利益率メニューで利益を上げている。

4)特に、ブランドの魅力を高めて、フロントエンド商品で売上を稼ぎ、
バックエンド商品で利益を上げるという、切れ味鋭い戦略は、
人口減の悩む日本の飲食業にも参考になるだろう。

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7)おすすめ商品・サービス

◎Winecarte 簡単ワインの選び方

最近、ワインを勉強しています。
それをアウトプットする意味でも、
ワインのサイトを始めました。
焦らず少しずつ作成する予定です。
http://wine.ryotarotakao.com/

編集後記
日本マクドナルドも、米マクドナルド同様、
2002年から2003年にかけて業績を悪化させ、
その後V字回復しています。
業績悪化の2003年ニュース http://goo.gl/dNCtL
成長企業(特に、業績をV字回復させた企業)の戦略は、
たとえ大企業の事例でもとても勉強になりますね。
これからも、成長企業の動向には注目したいと思います。
※個人的事情により、今年の年賀状の送付は控えます。
ご了承願います。

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。
感謝・感謝・感謝です!