あじげん【自然の館】が教えてくれる、顧客接触機会の重要性。

あじげんで買ったポイント消化商品

 

先日、楽天で注文した商品が、自宅に届きました。実はこの商品、楽天スーパーポイントの期限が近づいてきたので、ポイント消化のために買った商品。ポイント消化の時は、ほぼ必ず食品を購入します。だって、必ず利用(食べる)できるから。今回は、あじげん【自然の館】というお店で購入しました。

 

ポイント消化の低単価商品なので、商品や梱包にはさほど期待していません。メール便での配送なので、もともと小さな商品であり、期待する方がおかしいとも言えます。今回もさほど期待していなかったのですが、梱包には販売をより効率化させるヒントが満載でした。

 

私が勉強になったのは、次の3点です。

 

【あじげんの梱包の工夫】

[1]    スタッフからのメッセージを封筒に印刷

[2]    ネット通販のアドレス・QRコードを封筒に印刷

[3]    配達担当者へのメッセージを封筒に印刷

 

すべての共通点は、封筒に印刷しているということです。1の対顧客へのメッセージは、このような低単価商品の場合、ほとんどありません。あったとしても、商品に同封されていることが多く、あまり読む人はいないでしょう。しかし、封筒に印刷することによって、梱包を開封する時にたいてい目に入るでしょう。しかも、その字体が、封筒の他の部分とは異なり、より筆記に近いフォントが使われています。ほとんどすべての人が、メッセージを全文読まずとも、メッセージの存在に気づくことでしょう。その心配りを感じることは、間違いないかと思います。

あじげんの顧客へのメッセージ

 

 

2の通販アドレス・QRコードの印刷も同じ。あじげんの場合、単に封筒に印刷するだけでなく、かなり大きく印刷しています。さらに、QRコードも大きめを採用することで、リピートをしやすくしています。1のメッセージを見て、2のアドレス・QRからアクセスする人がいるかもしれません。また、楽天だけでなく、ビッダーズ・アマゾン・ヤフー・ぐるなびの各ショッピングモールにも出店していることがわかるので、あじげんの規模の大きさを感じ、それが安心につながるのではないでしょうか。

 

あじげん封筒の通販アドレス

 

3には驚きました。商品の梱包は、通常対顧客のもの。しかし、あじげんは、対配送店のものとも考えています。だからこそ、配送担当者へのメッセージを記載しているのでしょう。しかも、

 

「いつも“笑顔で配達”ご苦労様です」

 

というメッセージを使うことにより、運送店に対して、暗に笑顔を要請しています。また、

 

「玄関前放置厳禁」

「ワレモノ注意」

「配達遅延厳禁」

 

という注意事項、さらに宛先不明や郵便受けへの投函不可の場合の対処方法(お問い合せ電話番号)を明記しています。「顧客の元に届くまで、あじげんが責任を持っている。」という、責任感の強さを、感じざるを得ません。

 

このような工夫をあじげんが行うのは、顧客との接触機会を無駄にしてくないからではないでしょうか。考えてみれば、顧客との接触機会はさほど多くはありません。特に、ネット通販の場合、サイトにアクセスしてもらい、クリックしてもらうのを待つという待ちの営業が主体。企業から顧客や見込み客に、積極的な接触することはなかなか難しいかと思います。だからこそ、注文品の配送時という接触機会を、最大限に活かそうとしているのでしょう。

 

ネット通販に限らず、実店舗の販売でも、顧客との接触機会はさほど活かされているとは言えません。例えば、実店舗での接客やレストランでの予約電話、さらに加工食品のパッケージや販売店でのPOP、すべて顧客接触機会ですが、この貴重な機会が無駄にされている例をよく目にします。そういう意味では、顧客接触機会を最大限に活用しようというあじげんの必死さは、見習うべきかと思います。

 

 

 

☆  今日のまとめ☆

あじげん【自然の館】の封筒には、対顧客メッセージだけでなく、ネット通販のアドレス・QRコード、対配送店メッセージも印刷されている。

これは、顧客接触機会を最大限活用しようという、あじげんの必死さを物語っている。

この必死さを、対消費者ビジネス・消費財関連の企業は、見習うべきだろう。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

実際に商品を買ってみると、いろんな発見がありますね。

これは購入時にひしひし感じます。

今後も、見つけた発見をお伝えしたいと思います。

 

☆サイゼリア創業者 正垣泰彦の言葉☆

「私の持論では、料理の味の良し悪しは80%が食材で決まる。料理人の技能など、その他の要因は残りの20%にすぎない。」

『おいしいから売れるのではない 売れているから美味しい料理だ』より)

※創業者・経営者・商売人の心に残る言葉、元気になる言葉を紹介しています。

 

 

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