函館のラッキーピエロAri Helminen

 

6/3の日経ビジネスでは、特集に流通業が取り上げられていました。

 

流通新勢力 驚きなしでモノは売れない

 

この特集では、大手チェーンの逆張りをする地方の流通企業が取り上げられています。飲食店では、函館のハンバーガーレストラン・ラッキーピエロや地鶏居酒屋のエー・ピーカンパニー、スーパーでは、レトルトカレーが豊富な北野エースや試食に力を入れるヤマザワなど。日経ビジネスがこの特集を通じて言いたいことをまとめると、次のようになるでしょうか。

 

【日経ビジネスが流通特集で言いたいこと】

[1]      大手チェーンが進める効率化は必ずしも消費者ニーズに合致しているわけではない。

[2]      価格競争に陥りがちな流通業界でも価格以外で顧客を虜にしている企業がある。

 

だからこそ、タイトルに「驚き」という言葉を使っているのだと思います。大手チェーンには、「驚き」がないと。そして、常連客で賑わう地方流通企業には「驚き」があると。ただ、「驚き」だけで本当に流通業が成り立つのか、個人的にかなり疑問に感じていました。というのも、消費者は日々「驚き」を必要としているわけではないですし、「驚き」に追加料金を日々支払えるほど懐に余裕のある人ばかりではありません。やはり、ある程度バリュー(値頃感)を感じなければ、日常使いできないのではないか、と思うのです。フレンチレストランなら問題ありません。そもそも利用頻度が低いからです。しかし、スーパーやカジュアルレストランなら、ある程度のバリューは必要です。

 

個人の意見ですが、普段使いの店舗で成功するには、来店のきっかけになる商品が必要だと考えています。その商品は、品質に差別化が必要なだけでなく、割安感も合わせ持つ必要があります。例えば、中華料理店なら、とびきり上等な天津飯が、割安な価格で提供さされているとか。高品質と割安感の両立はとても難しいことですが、ユニクロや無印などの全国チェーンがこれを成し遂げているので、消費者は中小企業にも求めてしまいます。だから、普段使いの小売店・飲食店として成功するには、看板商品において品質と価格の両立がどうしてもなのです。

 

そこで、日経ビジネスで取り上げられていた、函館のハンバーガーレストラン・ラッキーピエロについて、調べてみました。日経ビジネスでは、ハンバーガーだけにとどまらないメニューの豊富さや、顧客心理をくすぐる会員制度が、その成功要因として挙げられていました。来店のきっかけとなるバリュー商品についての言及は、全くありません。だからこそ、ホームページを調べたのですが、私の憶測通り、ラッキーピエロにも来店のきっかけとなるバリュー商品の存在があったのです。

 

それは、学生街の店舗で実施するソフトドリンク飲み放題の提供です。サイトによると、学生の多い本町店と松蔭店のみ、ソフトドリンク飲み放題を170円で提供しているようです。この飲み放題メニューは、競合する大手ハンバーガーチェーンにはないメニューであり、さらに値段も2杯飲めば十分元が取れるほどの安さです。この飲み放題メニューで学生の心をしっかり掴んで、卒業後の利用につなげているのではないでしょうか。

 

日経ビジネスの言うように、効率化・低価格だけでは、もう消費者ニーズを掴むことはできないでしょう。しかし、だからとって、バリューが不要になったわけではありません。バリューの高い来店動機となる商品の存在こそが、普段使いの店舗ビジネスの成功要因だと思います。

 

☆今日のまとめ☆

ラッキーピエロは、メニューの豊富さと顧客心をくすぐることだけで、高い支持率を獲得できたのではないだろう。

競合する大手チェーンにない、ソフトドリンク飲み放題というバリューの高いメニューの存在が、大きな来店動機になっているのではないか。

普段使いの店舗ビジネスで成功するには、来店動機となるバリューの高い商品が必要だろう。

 

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☆    今日のこぼれ話☆

ラッキーピエロのホームページを見ると、なぜか心が温まりますね。

最先端のサイトでは決して無いですが、美しいサイトが多いからこそ、こういうレトロ感がいいのかもしれないですね。