阪急百貨店

by courtesy of Telstar Logistics

 

阪急うめだ本店が改装オープンして一年が経ちました。そこで、日経新聞地方面では、阪急うめだ本店がメインの百貨店競争の連載記事が掲載されていました。そこで、大変面白い数字がありましたので、紹介したいと思います。

 

【阪急うめだ本店の通信簿】

[週末の一日平均来店客数]約18万人→改装前のほぼ倍

[滞在時間]2.8倍

[買い上げ率]75%(17ポイント増)

 

そこで、来店客数と滞在時間から、理論上の売上レベルを計算してみました。その前提条件として、売上は来店客数と滞在時間に比例するとします。例えば、来店客数が二倍になれば、売上も二倍になるということです。ただし、買い上げ率の影響がありますので、買い上げ率を掛けることにします。また、改装前の週末の来店客数を1とし、平日をその8割(0.8)とします。平日の来店増加率も8割とします。

 

【来店客数・滞在時間から計算した阪急うめだ本店の理論売上レベル】

[来店客数効果](0.8X1.6倍X5日+1X2倍X2日)X買い上げ率75%=7.8

[+滞在時間効果]7.8X2.8=21.84

※   改装前の一週間の売上水準は3.48とする。

※   3.48=(0.8X5日+1X2日)X(75%―17%)

 

しかし、実際の売上は30%増に留まっています。売上レベルで言うと、4.52。理論値の5分の1ほどです。滞在時間の大幅増により、店舗内は混み合っているように見えますが、実際の来店客数は、感覚ほどはありません。さらに、滞在時間が全く伸びなかったとしたら、理論売上レベルは7.8。この指数に対しても、実際の売上は約6割に留まっています。

 

これらのことからわかることは、

 

滞在時間の大幅増が売上増にほとんど寄与していない

何も買わずに帰る来店客が相当数いる

 

ということ。店舗側から考えれば、来店客数や滞在時間の増加に応じて店員の負担は増える一方で、収益はそれほど拡大していないということでもあります。

 

イベントなどによって集客を伸ばしても、阪急うめだ本店のような結果に終わる恐れがあるということは、心に留めておきたいと思います。

 

☆今日のまとめ☆

阪急うめだ本店は、来店客数や滞在時間で見れば、かなり成功したように思える。

しかし、理論上の売上に実際の売上は大きく及ばない。

コストを掛けてイベントを行い集客しても、収益に結びつけるのは相当難しいことがわかる。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

一階の大きなウィンドウ(窓)には、毎週のように新たな装飾が展開されています。

これも集客に寄与していますが、費用対効果は微妙です。