海外の資生堂看板by courtesy of Jeremy Brooks

 

資生堂が、専門店ルートで販売する化粧品の販促方法を大きく転換するようです。

 

資生堂は中高年の女性客掘り起こしに向けて、化粧品専門店の販売力底上げに動く。来年4月から卸価格 を下げて店の取り分を増やし、店の販売促進活動に充ててもらう。国内の化粧品専門店はドラッグストアなどに押されてきたが、シニア層の客が増えてきたこと などを受けて地域に密着した専門店の販売網を活用する。(2013年12月14日付 日経新聞朝刊)

 

その変化をまとめると、次のようになります。

 

【資生堂専門店ルートの販促手法の変化】

【変更前(現在)】資生堂が集中的に広告宣伝(女優を起用したテレビCMなど)

【変更後(今後)】専門店各店舗での各種サービス・試供品提供など

 

女優を使ったテレビ広告は取りやめるようです。その浮いた分で卸値を引き下げ、専門店がエステサービスの導入やチラシの作成・配布、試供品の提供などを積極的に行えるようにします。マス広告からユーザー還元への転換と捉えることができます。

 

【資生堂による販促費支出先】

【変更前】広告代理店など第三者

【変更後】最終ユーザー

 

この流れは、宣伝広告費・販促費のトレンドですね。好例は、飲食店の集客費でしょうか。従来は、フリーペーパーなどローカル媒体への広告という手法が取られていましたが、今では見込み客へのクーポン配布という手法が主流になりつつあります。もちろん、クーポン配布でもローカル媒体を活用しますが、ローカル媒体へ支払われる集客費の割合は縮小しているはずです。その分、割引として来店客に還元されているわけです。これがさらに進化し、割引ではなく、サービス付与という形を取ったのが資生堂の事例。資生堂は卸値を値下げしますが、その原資を値引き販売には活用せず、エステサービスや試供品提供というサービス付与に使っています。これにより、商品の値下がりを防げるのです。

 

資生堂がこのような販促方法を取ったのは、その対象商品が、大きな販売数量の増加が見込めない一方で、単価が高いからでしょう。大量販売商品には、向かないかもしれません。しかし、人口が減少する中で、多くの商品で大きな販売数量の増加が見込めないことを考えると、この販促手法が広がる可能性があります。

 

☆今日のまとめ☆

資生堂による専門店ルート商品の販促変更は、マス広告から利用者還元への転換であり、また値下げではなくサービス付与した点も、その特徴である。

人口減少の中、大きな販売数量の増加が見込めない商品が増えることを考えると、割引ではなくサービス付与という利用者還元が、今後主流になるかもしれない。

 

アメリカビジネスの最新事情メルマガはこちら

ワインを知れば、おもしろい

WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません

日々気づいた雑感はTwitterで発信中

すいません、Facebookはほぼ引退しました

年5%で資産運用する方法はこちら

 

☆  今日のこぼれ話☆

ノートパソコンでこの記事を打っているのですが、異常に遅い。

嫌な予感です。

ウィルスではないことを熱望。