ロイヤルホストのナプキン

 

年末に切り取った新聞記事を整理していたら、とても興味深い記事を見つけました。恐らく、ブログにも取り上げたかと思いますが、大変重要だと思うので、再度取り上げたいと思います。

 

ファミリーレストランなど外食各社でシニア客を意識したサービスやメニューが広がってきた。ロイヤルホストは落ち着いた雰囲気を確保するため、飲み放題の「ドリンクバー」を置かない店舗を今後2年間で2・4倍に増やす。どんが運営するステーキ店ではコース料理を提供。ゼンショーホールディングス傘下のハンバーグ店は魚を使ったメニューを開発する。(2013年1月22日付 日経新聞朝刊)

 

要は、店舗をシニア仕様に変化させたからこそ、シニアの需要くみ取りに成功し、業績は回復したのです。こう書けば簡単に思えますが、実際はそうではありません。

 

ドリンクバーを廃止すれば、ドリンクバー目当ての来店が減るリスクが生じます。ドリンクバーは、ランチとディナーの間であるアイドルタイムの集客策。ドリンクバー廃止によって、アイドルタイムの売上が減るだけではありません。ドリンクバー実施に掛かる経費は、消費される飲料の原価だけであり、そのコストは微々たるもの。ドリンクバー実施するために、新たに従業員を配置する必要もなく、低コストで運営できるのです。だから、その売上額は、ほぼ利益額に相当します。つまり、ドリンクバー廃止によって、利益額も相当減る恐れがあるのです。なかなかできるものではありません。

 

さらに、コース料理の提供やハンバーグ店での魚料理の導入では、オペレーションが複雑化します。コース料理は、食べるスピードによって料理を出すタイミングを考える必要があり、高度な技術が必要とされます。これは、従業員の人材育成コストに跳ね返ります。ハンバーグ店で魚料理を導入すれば、食材の種類が増えるので、その管理コストが拡大します。例えば、魚メニューの出数の予想を間違えると、その廃棄コストに悩まされることになります。もちろん、新たなメニューを導入することで、そのトレーニング費用も発生します。どちらの場合でも、コストが増えることは間違いありません。

 

このように、収益機会が減るリスク・コストが増えるリスクを負ったからこそ、シニア獲得に成功したのです。効率第一のファストフードならやらないことをしたからこそ、ファミレスは復活したのです。

 

☆今日のまとめ☆

ファミレスが復活したのは、ファストフードがしない非効率な施策を実施することにより、シニア獲得に成功したから。

具体的には、収益機会を減るリスクを負ってドリンクバーを廃止し、コスト増のリスクを負ってコースメニュー・新食材のメニューを導入している。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

対照的なのが、マクドナルドでしょうか。

消費者ニーズよりも効率(≒収益性)を優先しているように見えて、仕方ありません。