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先月、たまたまJR大阪三越伊勢丹を覗いたところ、ギフト解体セールが行われていました。伊勢丹のクリアランスセール(所謂「冬のバーゲン」というもの)は他の百貨店よりも二週間遅く行われるので、JR大阪三越伊勢丹全体の来店客数は相対的に少ないのですが、ギフト解体セールは別。ギフト解体セールという期間限定の特売に、多くの人が引き寄せられていました。

 

他の百貨店も含め、何度かギフト解体セールに行ったことがあるのですが、今回は大きな発見がありました。それは、

 

ギフト品(解体品を含む)のみ販売されているのではない

 

ということです。伊勢丹のギフト解体セールでは、スーパーで販売されているような食品も販売されていました。

 

そこで、ギフト解体セールでギフト品以外の食品が販売されている理由を考えてみました。

 

【ギフト解体セールで食品が販売される理由】

[1]集客力の高いセールなので、販売数量を伸ばせるから

[2]ギフト品という割高な商品が基準価格になるので、高く売れるから

 

1について、これは説明不要でしょう。先述のように、阪急・大丸に比べて集客数の少ないJR大阪三越伊勢丹の中で、ギフト解体セールは人で賑わっていました。中年・高齢の女性だけだと思いきや、20代の女性やシニア男性も来店しているほどです。それだけ、ギフト解体セールは集客力のあるセールなのです。この売場で食品を売れば、販売数量が稼げます。ギフト解体セールで販売されている食品の多くは、賞味期限が比較的短くなったという理由による処分品のため、ある程度の販売数量が期待できる売場は、好都合なのです。

 

2について、ギフト品は、スーパーで販売されているような通常品に比べて割高なため、その割高な価格からの割引率が示されます。よって、基準となる価格が、もともと高いのです。例えば、サラダ油では、グレードに違いがあるとはいえ、スーパーにて300円ほどで販売されている容量の品が、ギフト品では5本で3000円近くの上代(標準小売価格)に設定されています。そこからの割引率なので、1本の価格がたとえ400円だとしても売れるのです。恐らく、同じ商品がスーパーにて400円で販売されていたら、ギフト解体セールほどは売れないでしょう。そのメカニズムは、次のように説明できます。

 

【1本400円のサラダ油がスーパーよりギフト解体セールで売れるメカニズム】

[ギフト解体セール]ギフト品の上代価格が比較対象になるため

[スーパー]似た品質の他社商品が比較対象になるため

 

一般にスーパーのような複数ブランドを扱う小売店の場合、商品の価格はライバル商品をベンチマークに決められ、下落しやすい傾向にあります。その結果、競合商品に近い値付けとなり、価格での優位性はなかなか保ちにくくなります。一方、ギフト解体セールの場合は、ギフトの上代価格がその比較対象になるため、最低での2~3割程度の割安感を出すことができます。この違いによって、同一価格で販売したとしても、スーパーよりギフト解体セールの方が売れることになります。

 

比較対象が割高なギフト品の上代になっている環境で、通常の食品を販売すれば、たとえスーパーと同一価格で販売したとしても、割安感が出て、売れることになります。実際、JR大阪三越伊勢丹のギフト解体セールでは、100均ショップで販売しているようなドレッシングが、105円で販売されており、店頭の在庫が少なくなっていました。それだけ売れていたのでしょう。もっと言えば、100均ショップで見たことにある商品が、105円以上で販売されている例もありました。100均ショップよりも割高に売れる環境である証拠でもあります。

 

この結果、ギフト解体セールは、大きな販売数量・高い販売単価が期待できるので、大変儲かる売場になります。だからこそ、ギフト品とは関係ない食品が、売場に並んだのでしょう。食品メーカーにとって、ギフト解体セールとは儲かる販売ルートなのかもしれません。

 

☆今日のまとめ☆

ギフト解体セールは、集客力があるだけでなく、比較対象が割高なギフト品の高くても売れる売場である。

よって、販売数量・販売単価とも高めることができ、儲かる販売ルートになるのではないか。

だからこそ、ギフトとは関係のない食品が、JR大阪三越伊勢丹のギフト解体セールで並んだのだろう。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

今思えば、買っておけばよかったという商品もありましたよ。

掘り出し物があるという意味で、大変楽しめる売場とも言えますね。