神戸ルミナリエの偽物B1グランプリ問題が教えてくれる、露店に出るメリット

甲府もつ煮込みby courtesy of Koichi Taniguchi

※ルミナリエの偽物とは関係がありません。

 

先月、11時のニュース番組で、B1グランプリの偽物問題が取り上げられていました。B1グランプリの偽物問題とは、正式な許可を得ずに、B1グランプリ人気にあやかり、勝手にB1グランプリ出場商品を販売するというもの。悪質なものは、B1グランプリに出場していないにも関わらず、「B1グランプリ」という単語を掲載し、あたかも出場したかのように販売していました。驚いたのは、その偽物が発見されたのが、神戸ルミナリエだったことです。

 

昨年私も行きましたが、福知山の露店事故の教訓からか、いつもの露店とは様相は異なり、主催者側の管理が行き届いたように感じました。しかし、その見た目とは異なり、B1グランプリの偽物商品が販売されていたのです。全国のニュース番組に取り上げられたことで、露店の信用は失墜したと言っても過言ではありません。

 

というのも、B1グランプリ商品を購入した人のほとんどは、「B1グランプリ」というブランドを信用して購入したからです。番組内でインタビューを受けた消費者は、そう答えていました。露店は一時的な出店なので、その販売者と知り合いの人はほとんどいません。タイミングと販売商品の信用により、露店の売上は生まれるのです。その信用が失墜すれば、露店での売上はタイミングでしか売れず、販売機会は大きく縮小されます。

 

ならば露店のビジネスチャンスが小さくなるかと言うと、そうとも言えません。信用のある企業または団体が出店すれば、大きく差別化できるからです。一番いいのが、地元の飲食店や商店。一般的な露店と比較すると、次のようになります。

 

【地元店が運営する露店と一般の露店の違い】

[地元店の露店]店舗があり長期的な営業を行う→露店の信用を得やすい

[一般的な露店]一時的な営業→露店の信用は得にくい

 

信用の得やすさという点で、一般的な露店よりも大きなメリットがあります。さらに、一般的な露店は、その売上で利益を出さなければならないのに対し、地元店の露店は、店舗への集客により利益も出せるので、露店で販売する商品の利益率はある程度低く設定できます。その結果、一般的な露店よりも高い価格競争力を持つことができ、露店での売上・店舗への集客効果を高めることができるのです。

 

問題は、そのオペレーション。露店は期間限定の販売方法であり、出店頻度の低さから、オペレーションの習得が難しくなります。その結果、露店の生産性は低くなり、面倒な作業になり兼ねません。地元店舗はそれを嫌がり、出店依頼があっても、出店を避ける可能性があります。いかに効率良く運営できるように環境を整えるか。露店業者は、商品販売ではなく、出店支援によって生き残れるのかもしれません。

 

☆今日のまとめ☆

一般的な露店にはない信用を、地元店舗は持っている。

この信用を活かせば、露店業者よりも露店運営において競争力を持てるかもしれない。

さらに、店舗への集客効果も期待できるため、露店出店をする価値はあるのではないか。

 

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☆    今日のこぼれ話☆

私自身、子供の頃は、露店の商品を食べたくて仕方ありませんでしたが、今となっては、実際に何を食べているのか疑問なので、滅多なことがない限り買いません。

ちなみに、西宮えびす神社の十日えびすでは、桔梗屋のベビーカステラに行列が出来ていました。

 

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