お菓子の大容量・大粒商品の新たな役割とは?

Mr.Bigというお菓子

  By Travis Nicholson!

日経新聞に、お菓子に関する記事がありました。

 

スナック菓子で、家族だんらんや知人らとのパーティーなどに向く大容量や大粒の商品の発売が相次いでいる。通常商品を何個も買うよりお得感があり、パッケージも含め話題作りにつながりやすい。土産に持参するなどの需要を狙っている。(2012年12月7日)

 

パーティー向け商品・お土産用として、各社が大容量・大粒商品を導入し、販売に力を入れているようです。消費者が、大容量・大粒商品を購入する動機は、以下の2つに大別できます。

 

【消費者が大容量・大粒商品を購入する理由】

[1]    お得だから(大容量)

[2]    ネタになるから(大粒)

 

メーカー側にも、大容量・大粒商品の販売の力を入れるメリットがあります。

 

【メーカーが大容量・大粒商品の販売に力を入れるメリット】

[3]    単価を引き上げることができるから

[4]    工場稼働率を引き上げることができるから

[5]    トライアル消費になり、リピート購入が期待できるから

 

3について、スーパーでの値下げが続く中、商品単価は下落が続いています。しかし、大容量・大粒商品は、プロパー商品よりも単価が高い。メーカーが力を入れる一番の理由は、ここにあるのかと思います。

 

4について、大容量ということは、それだけ多く製品を製造しなければなりません。よって、工場の稼働率は高まります。製造業にとって、稼働率の低下は原価上昇を招きます。工場の稼働率が上がることは、メーカーにとって大変助かることなのです。

 

5について、これは今のところないかもしれません。というのも、トライアル消費になるには、大容量・大粒商品に新製品が含まれていなければならないからです。新製品と言っても、全くの新しいブランドである必要はありません。これまでにない味でもいいのです。この味を大容量・大粒商品に加えることにより、パーティー参加者は、その味をトライアルすることになります。気に入れば、スーパーで買ってくれるかもしれません。店頭での試食を、パーティーで行なっていることになります。

 

5のメリットは、化粧品メーカーがギフトセットで享受しているようです。(ウォール・ストリート・ジャーナルのメルマガ・ブログで取り上げました。)同じことが、お菓子の大容量・大粒商品で起こっても不思議ではありません。

 

☆  今日のまとめ☆

お菓子メーカーが大容量・大粒商品を販売するメリットとして、トライアル消費の機会になるということが、今後浮上するかもしれない。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

以前、グリコ商品を詰めあわせた巨大セットを見たことがあります。

これにはお菓子だけでなく、カレーなど加工食品もあり、見るだけでも楽しかったです。

詰めあわせただけでも、付加価値は高まるんですね。

 

☆サイゼリア創業者 正垣泰彦の言葉☆

「値付け以外にも、スーパーを見ていると品揃えについて、面白いことに気がつく。それは、商品が「ほっといても売れる商品」「店が売りたい商品」「売れないけど、ないと困る商品」の3つに分類できることだ。」

『おいしいから売れるのではない 売れているから美味しい料理だ』より)

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