免税店バブルの思わぬ余波とは?

duty free

 

今年10月より、外国人観光客向けの免税対象が拡大されたことで、免税手続きを導入する店舗が増えています。例えば、近くの酒蔵地区・灘五郷では、白鶴が直売所で免税手続きを既に開始。他の酒蔵も直売所での免税手続きの導入を積極的に検討しているようです。

 

免税店は、メーカー直売所だけに留まりません。イオンなど大手量販店も、一部店舗にて免税手続きを行っています。値引き販売が主体の大手量販店までもが免税店を設けるのは、免税が外国人観光客を集客するからです。さらに、外国人観光客は、価格ではなく品質・モノで選ぶので、客単価も高い。儲かる客を集めるために、免税サービスを行うのです。

 

ただし、免税手続きにコストが掛かるのは事実。書類を作成するのはもちろん、開封できない包装をしなければなりません。その前に、その業務を従業員に教育する必要があります。免税手続きが多ければ、専門に人を配置しなければなりません。そして、これらコストを負担するのは免税サービスを行う企業なのです。

 

このコスト、定価販売するメーカー直売所ならば免税品売上内で賄えるかもしれません。しかし、値引き販売主体で元々利益率の低い量販店の場合は、減益要因になりかねません。そうならば、いずれこのコストを転嫁しなければならないはず。売価に転嫁され、顧客全体が負担する可能性もあるのではないでしょうか。

 

免税店の増加は、外国人観光客に恩恵のあることですが、思わぬ余波が国内消費者にも及ぶかもしれません。

 

☆今日のまとめ☆

免税店が増えれば、そのコスト増がいずれ価格に転嫁されるかもしれない。

そうなれば、顧客全体で負担することになるのではないか。

 

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  • 今日のこぼれ話☆

海外の免税店は、そのほとんどが高級ブランド。

だから、私は滅多に免税品を購入することはありません。

また、出国の際の手続きも面倒ですし。

 

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