福袋バブル、お得感で買わせるこの商法もこれで終わりか。

福袋の予約開始です!


新年が始まり、もう3日目。家族・親族絡みのイベントも終わり、今日は「初売り」ならぬ「初買い」に梅田に向かいました。ただ、損得を慎重に考える私の性分から、結局買ったのはジャケットのみ。しかも、このジャケットは、これまで着ていたジャケットの経時変化(つまり傷み)がひどくなり、必要性が生じたから買っただけ。計画的な買い物しかしませんでした。


ただ、せっかく街に出かけたので、大丸・阪急・阪神・ヨドバシの売り場を見に行きました。いろんな売り場で必ず目にしたのが、福袋。福袋というと、アパレルやワインなどを思い浮かべますが、今では、

◎     昆布などの乾物(阪神百貨店)

◎     携帯電話(ヨドバシカメラ)

◎     ハム(阪急百貨店)

など、これまで見たことも無いような福袋も販売されていました。ちなみに、乾物の福袋の売れ行きはそれほど良くないようで、まだまだ余っていました。一方、携帯電話は、ドコモはほぼ売り切れ、auは残りわずか、ソフトバンクは在庫たっぷり、と携帯キャリアの利便性がそのまま表れているようでした。ハムに関しては、売るのに苦労している様子。お歳暮の中身を詰めただけのように思えたのは、私だけでしょうか。


福袋が小売にこれまで広がったのは、もちろん売れたからに他なりません。まさに、福袋バブルといっても過言ではありません。福袋という商法を冷静に考えると、

◎     抱き合わせ販売

という見方ができます。売れ行きの悪いモノと売れるモノを一緒ごたにして、通常価格よりも相当安く売ることにより、在庫を現金化できます。お店にとっては、利益率を下げるかもしれないですが、不良在庫を少なくでき、キャッシュフローが改善されることは確実。また、単価が高くなるので、取引一回当たりの経費率(レジを打つ店員の人件費など)が低くなり、コスト削減の効果も享受できます。お店は決して損をしていないのです。(これは、30%オフで販売するセールと同じ。セールも損をすることはほとんどありません。)


また、破格の値付けをした福袋を販売することにより、

◎     集客できる

と言う点も、見逃すことはできません。スーパーの数量限定の特売と同じですね。価格が相当低かったり、内容がおもしろかったりすれば、マスコミに取り上げられるという効果も期待できます。この集客商品により、多くの消費者に来店を促し、その他の買い物をしてもらって、帳尻を合わせようというお店の戦略です。


ただ、どちらにしても、

◎     福袋=なんとなくお得そう

という消費者の感情が、この商法を成り立たせます。しかし、粗悪な福袋が出回り、福袋を買って損をしたと感じる消費者が増えると、

◎     福袋=損をするかもしれない

というイメージが蔓延するかもしれません。その結果、福袋を慎重に選別する必要が生じ、この必要性が消費者の負担に転化し、

◎     福袋=面倒くさいもの

という物に成り下がります。もしかしたら、来年あたりから、安易な福袋が小売業界の首を絞めることになるかもしれません。

※     小売業界の方へのお願い。福袋の売れ行きについて、できればコメントお願いします。


☆今日のまとめ☆

福袋は、在庫一掃によるキャッシュフローの改善や集客効果など、小売側にとっては大きなメリットがある商法である。

ただし、今年の福袋を見る限り、多種多様なカテゴリーで福袋が登場した結果、消費者が福袋=買うのに面倒な商品という意識を持つ可能性がある。

来年あたりから、福袋バブルが小売の首を絞めかねない。


☆今日のこぼれ話☆

初売セールは、人が多いので本当に疲れます。

人ごみに行けば、儲けのヒントを垣間見れるというメリットもあるのですが、それでもあまりにも多くの人を見ると、げっそりします。

ちなみに、今日はジャケットとニットを格安で取得。

セールで買うと、プロパーでは買う気になれない。

毎年感じることです。




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