イートインはダイエー三宮フードスタイルストアに学べ
ダイエー三宮店が、フードスタイルストアという業態にリニューアルしました。オープン当日には行けなかったものの、翌週の月曜日(平日)に行ったところ、オープンセールをしているせいもあり、昼間から来店客数は多めでした。週末は随分と混んでいたことでしょう。
看板も「イオン フードスタイル」(もちろん英語で)に一部変わっていたので、ダイエーという商号が無くなったのかと思いましたが、正式名称は、「ダイエー神戸三宮店」とのこと。そう言えば、近畿のダイエーはイオンの食品に特化したGMSとして生き残るのでしたね。でも、どう呼べばいいのか(「ダイエー」なのか「イオンフードスタイルストア」なのか)、迷う人いることでしょうね。
それはともかく、この壮大な実験(?)は見どころがたくさんあります。これほど大きな投資ができるのも、日本最大級の小売チェーンのイオンだからできること。店内の改造度合いを見ると、その投資額は腰が抜けるほどでしょう。詳しくは、後日述べるとして、今回取り上げるのは、イートインスペースについて。新しくなったダイエー三宮の一番の特徴は、
休憩できる場所がたくさんある
ということです。地下二階から一階までの食品売場にはイートインスペースが、二階以上の非食品売場にはエスカレーター脇に、百貨店型のソファーが設置してあります。大型店だけに、買い物に疲れた人を意識した施設なのでしょう。また、高齢化への対応でもあります。休憩できる場所を多く作るというのは、最近のSC・百貨店でよく見るオーソドックスな集客手法です。
ただし、イートインスペースは、作ったはいいものの、使いやすくすればするほど、学生などがたむろするようになり、荒れる恐れがあります。例えば、ダイエー六甲道では、総菜や飲料などすぐに食べられる食料品のフロアにイートインスペースがあるのですが、奥まったところで目立たたないためか、中高生が溜まっているのを見たことがあります。まるで、駅前のマクドナルドみたいな感じですね。あれでは、買って食べようという気が起こらない人もいるはず。
しかし、ダイエー三宮の地下一階イートインスペースは、中高生が溜まりのではないのでしょうか。実際、学生よりもサラリーマン(女性も含めて)・観光客・シニア層が多く、座席の回転も早いように感じました。たまに、中高生もいることがありますが、長時間居続けることはなさそうです。その秘密は、
人通りがある目立つ場所にあるから
ではないでしょうか。場所は、エスカレーターの脇で、人通りが非常に多い場所。正直言って、落ち着いて食事をするというよりは、総菜のつまみ食いかカフェ利用のためのスペースでしょう。まさに、スーパーのイートインスペースの目的そのものです。しかも、ここは休憩場所ですという旨の張り紙をして、積極的に利用を薦めているにも関わらず、長居は回避できているので、仕掛け的には大成功と言えるでしょう。
脇を通る側から見るとどうなのか、とい言いますと、これが活気につながりよろしいのです。店舗全体に賑わいが出て、楽しいお店というイメージに結びつきます。
集客につながるイートインスペースは、下手をすると中高生のたまり場になる恐れがあり、店のイメージ低下につながりかねません。それを回避するためにも、ダイエー三宮のような目立つ場所に設置することは、理にかなっているのではないでしょうか。
そう言えば、アメリカのホールフーズも、入り口近くにあったような。あれはバースタイルでしたが。
☆今日のまとめ☆
ダイエー三宮のイートインスペースが中高生のたまり場を回避できたのは、人通りの多い場所に設置したからではないか。
さらに、目立つ場所が人で賑わっていることになり、楽しいお店というイメージを植え付けることができるのだろう。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
- 今日のこぼれ話☆
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今回学びました。