ビールの景品は、売上にどの程度影響を与えるのか?
※東日本大震災で被災された方に、心よりお見舞い申し上げます。
先日、神戸・三宮のダイエーの食品売り場にて、ビール売場でとあるモノを見つけました。それは、ケース売りに付いている景品。スーパーやホームセンターなどの量販店で販売されているビール系飲料(ビール、発泡酒、第三のビール、ノンアルコールカクテル)のケース販売商品で、景品が付いているものをよく見かけます。なので、特に物珍しいわけではないのですが、その景品に大変珍しいモノが使われていました。
景品でよく見かけるのは、ウェットティッシュ。そしてラップ。たまにカレーのルゥなどが付いている、お得なケース商品もあります。今回見つけたのは、料理用油。確か、キャノーラ油だったかと思います。500mlほどの小さなペットボトル入りの景品です。
なぜ景品のキャノーラ油に驚いたかというと、食用油が値上がり傾向であり、景品としては比較的コストが掛かっているから。ビール系飲料という安売り対象になり易い商品の景品としては、かなりお金が掛かっているからです。
では、なぜキャノーラ油という高いモノを景品に選んだのか?恐らく、景品によって選択する商品を変える消費者が意外に多いからではないでしょうか。これまでビールのマーケティング・販促方法としては、テレビCM・プレゼント企画・特売などでした。
テレビCMは、商品が売れる・売れないにかかわらずコストがかかります。それだけリスクが大きく、また消費者にとってのメリットが少ない方法です。プレゼント企画は、その伝統的な方簿方法が面倒なためか、消費者にとって応募するハードルが高く、購入につながるきかっけとしてはパンチの弱く感じられます。特売は、一番消費者にメリットがある手法です。ただ、過度の特売は、他の店舗での安売りを引き起こし、自社商品の自然な値下がりにつながります。そればかりか、消費者に安い商品という印象を抱かせる危険性もあります。
一方、景品は、消費者にとって、商品を購入すると景品が付いてくるというメリットがあります。また、メーカー側にとっても、単なる値下げを避けられるだけでなく、消費者が感じる景品の価値金額(=実勢売価)とメーカーの仕入れる原価の差額分を享受できるというメリットがあります。この手法が売上に貢献するとなれば、メーカーが使わない手はありません。
ただ、このように考えるメーカーが増えると、景品を付けることで商品を差別化し、競合ブランドではなく自社商品を選択してもらうことが難しくなります。だから、キャノーラ油という実勢売価の高い、景品としては大変珍しく、消費者にとってお得度がたかいモノが選ばれたのだと思います。揚げ物を自宅で作る人が少なくなったとはいえ、油を使う料理は多く、ほとんどの家庭には何かしらの食用油はあることでしょう。だからこそ、油の景品を無駄に感じる人はほとんどなく、「どうせ景品としてもらうならば油がいい。」と考える人は多いと思います。小さいとはいえキャノーラ油となるとコストのかかる景品となりますが、この景品で自社商品が売れ、さらにブランドスイッチまで起きれば、メーカーとしては安い投資となります。
このように考えると、景品で差別化をはかるビールメーカーが、今後増えてくるかもしれません。
☆今日のまとめ☆
キャノーラ油というコストの高い景品を使うのは、景品が消費者のブランド選択に大きな影響を与えるからかもしれない。
また、ほとんどの家庭に油があるように、キャノーラ油の景品をありがたく感じる人が多い。
今後、景品で差別化をかはるビールメーカーが、増えてくるかもしれない。
☆ 今日のこぼれ話☆
口内炎で大変苦しい思いをしています。
震災を考えると、たいしたことがないかもしれないですが、おもいっきりしゃべれない、美味しい物をおもいっきり食べれないのも辛いこと。
ビタミンBが不足しているのでしょうか。
☆昨日の目標→その結果☆
◎朝6時に起きる→☓
◎毎日情報を発信する→☓
◎毎日仕事以外の人に話掛ける→◯
◎腕立て・腹筋30回→☓