【541号】ビジネス客をターゲットとするホテルに必要なこととは?

ホテルBy Toprural

 

◎本日のニュース

1)見出し
Hotels Try Harder to Woo Business Customers
【出典】
goo.gl/DKcUA

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2)要約
金融危機後、世界中のホテルは、

ビジネス客の取り込みに苦労している。
その理由は、企業が宿泊費を節約しようと、
その経費にうるさくなったからである。そのため、これまで部屋代とは別に徴収していたサービスを、
部屋代に組み込むホテルが、人気を博している。
このようなサービス精神旺盛なホテルは、
規模の小さなブティックホテルが多い。

一方、チェーン展開する大規模なホテルを好むビジネス客もいる。
その理由は、そのブランドによる安心感を持てるからであるが、
ロイヤリティプログラムを活用できる点も大きな理由である。
大規模ホテルでは必要な設備がホテル内で揃うことも、
仕事効率を優先したいビジネス客が注目する点である。

臨機応変なカスタマイズサービスを重視するビジネス客もいる。
その理由は、時間を有効に使えるからである。
いずれの場合であれ、ビジネス客がホテルに求めるのは、
サービス内容の明瞭さ、誠実さ、割安さである。

◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
Meanwhile, in these economically difficult times,
finance directors in companies large and small are
checking executives’ business expenses with unprecedented,
even forensic, attention.

4)キーとなる英文の和訳
一方では、景気が低迷している今、
財務責任者はその企業規模にかかわらず、
幹部の経費を精査している。
それは、これまでにない細かいもので、
まさに法廷で使われるような注意力である。

5)気になる単語・表現
meanwhile副詞一方では;その間;そうしている時に
director名詞管理者
unprecedented形容詞先例のない
forensic形容詞法廷における

◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
金融危機後、節約志向のビジネス客から人気を得ているホテルの特徴は、
いかにまとめることができる。
1.従来は追加に課金していたサービスを無料で提供する
2.顧客ロイヤリティプログラムがある
3.顧客に合わせたカスタマイズサービスを提供する

1は、無料提供のサービスをホテルが決めるパターンと、
顧客が選択できるパターンがある。ビジネス客は
明細のある請求書を求めるので、仕事上不要とされる
サービスが請求書に書かれてあると、
経理担当者から問いただされる可能性がある。
これを避けるために、一部のビジネス客は、
自分でサービスを選べるパターンを求める。

2は、個人のロイヤリティプログラムを使えば、
出張でポイントが貯められるという利点がある。
経費を一定額に抑えれば、経理担当者から聞かれることはない。

3は、時間を有効に使いたいビジネス客が好む。
急な仕事に対応しなければならないこともあるし、
もしくは仕事の後にチケットが入手しにくいイベント
に参加したい場合もある。これらに対し臨機応変な対応があると、
出張全体が充実したものになるため、顧客の満足度は高まる。

これら3点に共通するのは、
支払者ではない利用者の本当のニーズに答えている
ということである。

法人が商品を購入する場合、
同じ商品ならばできるだけ安く買おう
とする。出張時の宿泊も、ホテルの部屋の一日利用権を
購入していることにほかならない。特に景気低迷期には、
経費削減をする場合が多く、価格に敏感になる。
今がまさにその時で、企業幹部の出張宿泊費も、
経費削減の対象となっている。そのため、無駄な経費がないか、
経理担当者が目を光らせている。支払者は、もちろん企業である。

企業のこの経費削減要望を満たす方法として、
ホテル側が宿泊料金を下げることを考えても不思議ではない。
しかし、実際にホテルを利用するのは、企業幹部である。
いくら価格を下げたところで、幹部に気に入られなくては
泊まってもらえない。そこで、一定の金額に抑える条件で、
幹部の本当のニーズを満たす必要がある。

この本当のニーズに合わせたのが、上記の3つの特徴である。
まとめると、以下のようになる。
1.快適にすごしたいニーズ→有料サービスを無料化、
無料サービスを選択可能に
2.個人的に得をしたいニーズ→顧客ロイヤリティプログラムの提供
3.時間を有効に使いたいニーズ→カスタマイズサービスの提供

このように、利用者と支払者が異なる場合、商品を販売につなげるには、
利用者の本当のニーズを満たす必要がある。特に企業が支払者の場合、
そのニーズは低価格であるが、単に価格が低いというだけで
売れるわけではない。

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《今回のヒントのまとめ》
1)景気低迷期の今、企業幹部の出張費も経費削減の対象となっている。
そのため、ビジネス客を取り込むのに、ホテルは様々な工夫をしている。

2)その工夫は、価格を下げることではない。利用者である、
企業幹部の本当のニーズを満たす工夫である。

3)このように利用者と支払者が異なる場合は、
支払者のニーズを満たすだけでは販売にはつながらず、
利用者の本当のニーズを満たす必要がある。

4)特に、価格に敏感な企業が支払者の場合は、
単に低価格だけで売れるわけではない。

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編集後記
先日、携帯決済システムに関する記事を書きましたが、
その後、ANAEdyカードが財布の中にないことに気づきました。
いやぁ、焦りましたね。もしかして、どこかで落としたんじゃないかって。
メールで毎月残高を知らせてくれるのですが、
残高を見ると150円ほど残っていたので、
落とした可能性はないと読みました。
それから、部屋の中を探すこと20分ほど。
カード類を置いているラックに落ちていることを発見。
本当によかったですが、落としたらお金は戻ってこない
プリペイドカードの盲点を再認識しました。
みなさんもご注意を。

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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。
感謝・感謝・感謝です!

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