イオンの不動産仲介業進出、擬似通貨・店舗を持つ企業の強みとその影響とは?

今日の日経MJにて、面白い記事がありました。

イオンモールは不動産仲介事業を本格展開する。2014年度までに首都圏にあるグループの総合スーパー(GMS)やショッピングセンター(SC)に10店 以上の自前の店舗を出店する。個人向け仲介業務に加え、企業への社宅のあっせんも始める。商業施設の集客力を生かし、顧客を獲得。仲介手数料の一部をグ ループの電子マネー「ワオン」のポイントで還元するなどし、小売事業との相乗効果も引き出す。

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簡単に言うと、

店舗とポイントを持つ強みを活かして、イオンが不動産仲介事業に参入した

とういことになるでしょう。

まず、店舗の強みについて。正確には、スーパーやショッピングセンターという集客力がその強みになっています。では、なぜスーパーやショッピングセンターに集客力があるのか、というと、

  • スーパー→日々起こる食欲というニーズを満たすしてくれるから。
  • ショッピングセンター→買い物というレジャーが無料で楽しめるから。

ということになります。

ポイントの強みは、ポイントがいかに通貨に近いかに影響されます。そして、通貨に近いかどうかは、その利用可能店舗数とその店舗の利用頻度の高さ、そして利便性によります。イオンのポイントは、WAON(ワオン)ポイント。WAONのホームページによると、次のようになります。

  • 利用可能店舗数→約139000箇所(店舗数ではなく地点になります。2012年2月末現在)
  • 利用頻度の高さ→ファミリーマート・吉野家・マクドナルドなど、毎日の生活で使う店舗が多く、利用頻度は高い。
  • 利便性→100ポイントが100WAONとして利用でき、利便性は高い。

不動産仲介業とWAONを絡ませることにより、イオンは次の収益を獲得することができます。

  1. 不動産仲介手数料
  2. WAON利用手数料(100ポイントまで貯めようというインセンティブが生まれ、WAON利用可能店舗での売上が伸びる。)
  3. WAON利用可能店舗の拡大によるWAON利用手数料の拡大(WAONポイントの提供により、WAON利用可能店舗への集客力が増すので、未導入店舗にWAON導入を促すことができる。)
  4. イオングループ店舗の売上増大(WAONを提供することにより、WAONが使えるイオングループの店舗への集客力が増す。)

これら複数の収益を得られるということは、

不動産仲介手数料のディスカウント

を行なっても、グループ全体では収益をプラスにすることが可能となります。その結果起こることは、

不動産仲介市場の価格破壊→価格競争の激化

ではないでしょうか。イオンの不動産仲介事業参入は、それほど大きなニュースとして取り上げられていません。しかし、不動産仲介業界に大きなインパクトがあるだけでなく、業界の収益構造を大きく変える破壊力があることは否めません。

☆今日のまとめ☆

イオンの不動産仲介事業参入が可能になった理由は、二つある。

まず、毎日来店する可能性の高い店舗や無料で楽しめる店舗という集客力である。

もう一つは、WAONポイントという擬似通貨を持つからである。

この新規事業は、不動産仲介手数料以外の収益を生み出すので、不動産仲介手数料に価格破壊を起こす可能性がある。

この結果、業界の収益構造を変えるかもしれない。

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☆ 今日のこぼれ話☆

一昨日ホットペッパーポイントを使おうとしたのですが、その利便性の低さに閉口しました。

今回のWAONではないですが、ポイントはその利便性の高さが強みですね。

ちなみに、まだWAONを使ったことがありません。

☆昨日の目標→その結果☆

◎朝6時に起きる→☓

◎毎日情報を発信する→☓

◎毎日仕事以外の人に話掛ける→☓

◎腕立て・腹筋30回→☓

◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→☓

◎部屋や家の掃除をする→◯

◎営業日誌を付ける→☓

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