コメ兵が11月最終金曜日に折込チラシを入れた理由とは？

折込チラシを毎日集計しているのですが、これまで見たことのない企業のチラシを発見しました。それは、コメ兵。念のため、過去2年間の11月・12月のデータを確認したところ、「ブランド品販売」のチラシはありません。ちなみに、12月も確認したのは、月ずれの可能性があるからです。

そこで気になるのは、なぜ今年だけコメ兵が折込チラシを入れたかということ。そこで、コメ兵の月次実績（PDF）を調べてみました。すると、すべて昨対比プラスで推移するものの、7月に一度落ち込み、8月に復活し、その後増加率が鈍化していることがわかります。アベノミクスの恩恵を一番受けるブランド品販売が、鈍っているのです。

来年の消費税増税を考えれば、増税が決まった9月から売上が伸びてもいいもの。しかし実際には、伸び率が鈍化しているのです。ちなみに、昨年の10月の販売実績は、6月以来のプラス、一昨年10月もプラスなのです。つまり、10月は比較的売上が伸びる月と言えますが、今回は売上が増加したものの、その伸び率は一昨年を下回っています。

11月の実績はまだ発表されていませんが、今回チラシを入れたということは、販売が芳しくなかった可能性が高いと言えます。アベノミクス効果・消費税増税に伴い駆け込み需要が思ったほど強くないのかもしれません。当初は、駆け込み需要が増えたことで、より日常的な支出である外食の売上が悪影響を受けると考えていましたが、駆け込み需要もさほど大きくないのかもしれません。

☆今日のまとめ☆

過去2年間11・12月にチラシを入れなかったコメ兵が折込チラシを入れたのは、売上伸び率が鈍化しているからではないか。

駆け込み需要がさほど起きていない可能性がある。