【513号】米SNSのネクストドア、近所住民限定という可能性。
◎本日のニュース
1)見出し
Web Start-Up Helps Neighbors Meet
【出典】
http://goo.gl/foTL4
2)要約
感染症に罹った子供を持つ母親は、
その病気が周りの住人に伝染する可能性があることを
近所の人に伝える必要があった。その時に利用したサービスが、
ネクストドアというソーシャルネットワーク。
ネクストドアに感染症のことを投稿すると、
近所の住人からお見舞いの言葉や質問を受け、
コミュニケーションを取ることができた。
その結果、ウィルスは伝染しなかった。
ネクストドアは、近所の住人のみが参加できるSNS。
正確な住所をネクストドアに知らせて認証を受け、
実名で登録をしなければならない。
会員は、質問・
地元サービスに関するアドバイス・
ただ、ネクストドアで共有される情報は、
検索エンジンで検索することもできない。◎キーセンテンスとその翻訳
3)キーとなる英文
To join a Nextdoor neighborhood, consumers must verify their address
with the company and sign in with their real names.4)キーとなる英文の和訳
ネクストドアの住人になるためには、消費者は自分の住所を
ネクストドアに証明し、実名で登録しなければならない。5)気になる単語・表現
verify 他動詞 事実であることを証明する
◎記事から読み取った今日のヒント
6)ビジネスのヒント
サンフランシスコ・ベイエリアで流行っているネクストドア
(ネクストドア社 Nextdoor Inc.が運営)というSNSに関する記事である。
ネクストドアの特徴は、
1.住民しか参加できない非公開のSNS
2.実名登録が必須
3.地元商店・サービスのオススメ情報を交換・分類
4.モノの貸し借り・不用品の譲渡が可能
5.近所の重要情報はメールにて受信可能
である。
1については、非公開なので、少しでもこのサービスの
恩恵を受けたいと思うならば、登録しなければならない。
この非公開という特徴により、会員を増やしやすくなる。
また、検索エンジンに引っかからないので、
住民以外への情報の拡散を心配しなくて済む。
地元住民だけの井戸端会議という感覚で、情報交換が可能になる。
2の実名登録によって、情報の信ぴょう性が増す。
地元情報は、検索エンジンで調べることも可能である。
検索結果のほとんどは、企業か匿名個人が提供する情報。
商品を売り込みたい企業の脚色がかかっているかもしれないし、
匿名個人の情報は匿名ゆえに嘘かもしれない。
一方、実名で発信された情報のほとんどは、真実と言える。
その理由は、実名登録で嘘を付けば、
そのコミュニティの信頼を失うという致命的なデメリットが
生じるからである。ゆえに、実名による情報は信ぴょう性が
高いことになる。
3・4については、その他SNSでも可能であるが、
情報が管理されているので、欲しい情報を見つけやすい。
具体的にネクストドアのサイトを見たわけではない
(アメリカの住民でないので登録できないから見れない)が、
オススメ情報・モノの貸し借り情報などが項目ごとに
整理されているらしい。通常のSNSは、
すべての投稿が時系列で並んでいるので、
情報を探すのにより手間がかかる。
手間をかけずに自分の求める情報のやりとりができるのは、
利用者にとってありがたい。
5に関しては、いちいちサイトを訪れなくても、
定期的に最新情報をメールで教えてくれる。
例えば、質問をした場合、答えが届いているか気になるものだ。
だから、サイトを見ようとする。アクセス数が増えるので、
ネクストドア側にとってはうれしいことだが、
サイトを訪れる側にとっては煩わしい。
この煩わしさを解決してくれるのが、
このメールサービス。
さらに、メール配信頻度を自分で変えられるのもいい。
特徴をまとめると、次のようになるだろう。
1.容易さ・気軽さ(面倒ではない)
2.情報の正しさ(信ぴょう性が高い)
3.双方向コミュニケーション
地元情報を調べるには、検索エンジンを使えば済むだろう。
しかし、検索エンジンから得られる情報は、玉石混交。
一方、地元住民限定のSNSには、
検索エンジンにはない上記3つの特徴がある。
正確な住所や実名を登録しなければならないというハードルはある
地元住民限定サービスには媒体としての可能性を感じる。ネクストドア https://nextdoor.com/
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《今回のヒントのまとめ》
1)地元の情報を得ようと思えば、検索エンジンを使えばいい。
しかし、検索エンジンから得られる情報は、玉石混交。
企業による情報は宣伝色を感じるし、
個人が発信する情報は匿名ゆえに信ぴょう性に疑問を感じる。
2)一方、地域住民限定SNSのネクストドアは、
検索エンジンのデメリットを克服してくれる。
住所・実名を登録しなければならないゆえに、
その情報の信ぴょう性は高い。さらに、
オススメ情報やモノの交換情報などはまとめられているので、
容易に調べることができる。また、
SNSゆえに、身元のわかる住民との双方向コミュニケーションを
楽しむことができる。
3)住所・実名登録などハードルは高いが、
地域住民限定サービスには媒体としての可能性を感じる。
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7)おすすめ商品・サービス
◎ Winecarte 簡単ワインの選び方
一番新しい記事は、
ジョルジュ デュブッフ ボジョレー・ヴィラージュ ヌーボー
セレクション プリュス2011
(Georges Dubceuf Beaujolais Villages Nouveau Selection Plus2011)
http://goo.gl/eBdeV
です。
最近、ワインを勉強しています。
それをアウトプットする意味でも、
ワインのサイトを始めました。
焦らず少しずつ作成する予定です。
http://wine.ryotarotakao.com/
編集後記
地元情報って、意外に知らないものです。
回覧板もありますが、その内容は自治体などの
公的な情報の告知に使われています。
地元で配られるフリーペーパーもありますが、
その内容が企業が発信する情報がほとんど。
そう考えると、地元住民が交流できて、
地元サービス・イベントの最新情報が配信される
媒体へのニーズは高いのかもしれません。
検索エンジンで地元情報を調べても、
あるジャンル(マンション・病院など)に特化した
口コミ情報や地元情報のポータルサイトばかりでした。
ネクストドアを含め、どのように収益を上げるのかが
一番大きな問題ですね。
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今日も長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。
感謝・感謝・感謝です!