マルちゃん正麺、大容量・高単価という一つの賭け。
先日、近くのトーホーストアで東洋水産の正麺が特売されていたので、買ってみました。発売以来、とても気になる商品だったのですが、なんせ単価が高いので、なかなか手が出しづらい。さらに、5袋=5人前が一パックなので、失敗した時がとても痛い。だから、これまで購入しませんでした。
正麺は、ネットではそれなりに話題の商品ですが、関西での露出はかなり低い。そして、年末に特売。私はてっきり、
売行が悪い→在庫処分のための特売
かと思っていました。それを確かめようと、日経MJの商品ヒットチャートを見たところ、実は売れているようです。直近の「その他食品」のランキングを見ると、
【日経MJ12/23号掲載】
正麺 醤油味 2位
正麺 味噌味 9位
【日経MJ12/16号掲載】
正麺 醤油味 1位
正麺 味噌味 3位
で、順位を下げてはいるものの、飲料・冷凍食品・菓子以外のラインキングのトップ10に入っています。通常新商品は、露出の多さや物珍しさから、発売直後に売れるものの、そのあとは尻すぼみになってしまいます。しかし、正麺は11/18の新登場1位から、一ヶ月以上にわたりラインキングにインしています。売れている商品なのです。
通常、セルフサービスによる低価格が魅力のスーパーでは、なかなか単価の高い商品は売れにくいものです。2010年ヒットした食べるラー油など、これまでの商品と形状が全く異なり、異なる価値を提供するものならば、単価が高くても受け入れやすい。しかし正麺は、インスタントの袋ラーメンで、さらに従来の商品とほとんど同じ形状・同じ調理方法ということを考えると、よく売れたなぁというのが正直な感想です。東洋水産さんにしても、これは大きな賭けだったように思えます。そして、この賭けに買った。すごい、の一言です。
ただ、
もし3袋入りで250円前後で販売していたら、もっと売れていたのでは?
という疑念がないわけではありません。日経POSデータによると、平均単価は330円前後ですが、関西で私の知っている単価は400円前後。これまで食べたことのないラーメンに、競合商品が300円以下で提供されているなか、400円出すことはなかなかできないものです。さらに、5袋も入っているので、失敗したことを考えると大変悲しくなります。つまり、
- 単価が高く
- 容量の多い
商品は、購入に至るまでのハードルがとても高いのです。逆に、容量を小さくして、単価を低くすれば、ハードルは低くなる。そうすれば、1000人あたりの購入金額はもっと大きくなったのではないでしょうか。
私の感覚として、正麺の競合品は、明星の中華三昧。そして、中華三昧は一袋単位で販売され、だいたい130円ほどで販売されています。競合品を意識して、正麺を一袋で販売すると、なかなか売上は稼げなくなるというメーカーの事情もあります。だから、3袋入りぐらいで販売すれば、消費者・メーカー双方にとってウィンウィンになるかと思います。それにしても、正麺がいつまでヒットチャートにランクインするのか、気になるところです。
☆今日のまとめ☆
大容量・高単価のマルちゃん正麺は、予想に反して売れている。
単価が高く容量の大きな商品は、購入ハードルが高いことを考えると、東洋水産は大きな賭けをし、その賭けに買ったのではないか。
ただし、3袋入りで250円前後で販売すれば、もっと売上金額を稼げたかもしれないのも事実。
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☆ 今日のこぼれ話☆
正麺を食べた感想は、
麺は中華三昧には及ばないが、そこそこ美味い。
スープはあっさり目。
とんこつ味を食べたのですが、コッテリ味が好きな人は少し物足りないかと思います。
ただ、通常の袋麺に満足しなかった消費者にとっては、新たな選択肢ができたのではないでしょうか。
今度は醤油味を食べてみたいです。
本年もよろしくお願いいたします。
☆昨日の目標→その結果☆
◎朝6時に起きる→☓
◎毎日情報を発信する→◯
◎毎日仕事以外の人に話掛ける→◯
◎腕立て・腹筋30回→☓
◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→◯
◎部屋や家の掃除をする→◯