ワタミ労災認定、命を奪った本当の原因とは?
ワタミ元社員の自殺が、労災認定を受けました。
居酒屋「和民」を展開するワタミフードサービス(東京)の社員だった森美菜さん=当時(26)=が2008年に自殺したのは、長時間労働によるストレスが 原因だったとして、神奈川労働者災害補償保険審査官が労災適用を認める決定をしていたことが21日、分かった。決定は14日付。
(WSJ日本版より)
昨晩のニュースで知ったのですが、ネット上(特にTwitter上)では話題になっているようです。以前の職場でこのような事故を知ったのは、実は昨晩。私がいた当時は、急成長中だったので激務はやむを得ないと思っていたのですが、2008年でも同じ様な勤務状態だったことには、少し驚きました。
この件に対する渡邉会長や会社の対応については、特にここでは取り上げません。取り上げたいのは、自殺に至った本当の原因です。
命を落とした女性について、私は何も知りませんが、恐らく、渡邉会長の書籍やワタミの社会活動を通して、ワタミに興味を抱いたのだと思います。また、学生時代に飲食業でバイトをしていたので、飲食業での仕事は楽しいと考えていたのかもしれません。ただ、どの企業でもそうですが、消費者が捉える姿と中から見えることとは違うことが多いです。さらに、飲食業の場合、バイトと社員の立場は180度ほど違います。バイトは、作業を正しくすることを求められますが、社員はオペレーションに加え、数字(売上・利益)・マネージメント(バイトの管理)が求められます。
恐らく、このギャップを感じながらも、激務をこなす毎日に耐えられなくなったのだと思います。業種によって仕事の大変さに差はありますが、どんな仕事でも、始めたばかりの時は、大変なものです。さらに、新卒となると、中から企業を見たギャップが加わります。(自殺した女性が、新卒だったかどうかわかりませんが、世間からみたワタミと中から見たワタミのギャップはあったかと思います。)ワタミにには、これに加え、休日研修があるので、さらに大変さは増すかと思います。
このような大変な思いをした時、通常の会社ではどのような行動に出るでしょうか。それは、
- 同僚に相談(愚痴?)する。
- 上司に相談する。
かと思います。つまり、人に仕事上の悩みを話して、解決しなくても、ある程度すっきりするのです。それが、今回はなかったのではないでしょうか。
飲食店(特にチェーン店)の場合、店舗に配属される社員の数は限られています。下手をすると、店長1人で残りはバイトという店舗もあるでしょう。このような社員が少ないお店の場合、相談する相手は限られます。さらに、バイトがなかなか集まらず、人手に困っているお店となると、同僚や上司に相談することに躊躇しても、おかしくありません。シフト制を敷いているので、同僚や上司と顔を合わす機会がほとんどないかもしれません。かといって、バイトに相談することなんてできません。バイトが社員に相談することはあっても、その逆はありえません。バイトと社員は立場が全く違うからです。社長が社員に悩みを打ち明けることがないのと、似ています。
外食業界の労働環境が、他の業界よりも悪いの、ほとんど周知の事実です。少しでもその環境を改善してもらいたいものですが、それ以上に、悩みを相談出来る場を作ることが出来れば、このような悲劇は無くなるのではないでしょうか。社内に相談するのが難しいならば、社外に委託すればいいかと思います。特に、同僚が普段働く職場にいない、上司に気軽に相談できない飲食店では、このようなコミュニケーションの機会が求められているように思えます。
☆今日のまとめ☆
ワタミ労災認定の本当の原因は、職場に相談できる機会がなかったことではないか。
特に飲食店の場合、普段働く店舗に同僚がいない場合が多く、上司にも気軽に相談できる雰囲気も少ない。
社内で相談しづらいならば、社外に委託すればいいのではないか。
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☆ 今日のこぼれ話☆
今回の件で、ワタミは相当叩かれています。
ただ、叩くならば、利用しないことです。
価格ではなく企業姿勢で商品を選ぶようになれば、労働環境は改善に向かうのではないでしょうか。
もちろん、そのためには、値上げを受け入れなくてはいけないですが。
☆昨日の目標→その結果☆
◎朝6時に起きる→◯
◎毎日情報を発信する→◯
◎毎日仕事以外の人に話掛ける→☓
◎腕立て・腹筋30回→◯
◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→◯
◎部屋や家の掃除をする→☓
◎営業日誌を付ける→☓
(今週から営業日誌を付けるようにしました。)