ローソンが生鮮食品を拡充する理由とは?
By Yuya Tamai
※ 「アメリカ経済事情」に関しては、サイト「ウォール・ストリート・ジャーナルから見た起業のヒント」にて更新しております。今後、ryotarotakao.comでは、メルマガには掲載しない内容を執筆する予定です。
10月27日の日経新聞朝刊に、ローソンの記事が掲載されていました。(日経電子版申し込みはこちら)
ローソンは10月末までに全国の約9600店全店で野菜と精肉の取り扱いを始める。あらかじめ加工し たカット野菜と長期保存ができる冷凍の豚肉や牛肉を販売する。20~50品目の野菜をそろえる野菜強化型の店舗も2013年2月期中に全体の5割強、将来 は8割まで広げる。品ぞろえで食品スーパーに対抗し、主婦や高齢者といったスーパーの顧客を取り込む。(2012年10月27日日経新聞朝刊より)
ローソンが、野菜・肉などの生鮮食料品を拡充するようです。この理由は、記事の通り。
【ローソンが生鮮食料品を拡充する理由】
スーパーから顧客を奪うため
記事には、客単価に関する数字がいくつけ掲載されていました。
◯野菜強化型店舗の1日1店あたりの野菜売上高は、5000~1万円程度。
◯野菜強化型店舗の売上高は、野菜導入前よりも平均で約5%上昇。
ローソンの月次実績を見ると、次のようなトレンドのようです。
【2012年9月までのローソン月次実績でわかること】
◯2012年6月以降4ヶ月連続で、既存店売上・既存店客数が前年割れ。
◯既存店客単価は、2ヶ月連続で前年割れ。
ローソンの既存店売上が振るわないのは、客数が伸びていないことが要因のようです。ということは、次のように言えないでしょうか。
【ローソンが生鮮食料品を拡充する理由】
客数を増やすため
生鮮食料品を購入するのは、従来スーパーを利用していた消費者で、コンビニのメインターゲットである20代・30代の男性とは異なります。よって、生鮮食料品を販売することで、これまで来店してくれなかった主婦や高齢者を集客でき、客数を増やすことができます。
さらに、来店時間に関しては、次のようになるのではないでしょうか。
【ローソンへの来店時間】
◯メインターゲットである20代・30代男性→出勤前・昼食時・退社後
◯生鮮食料品を購入する主婦や高齢者→夕方
生鮮食料品を購入する層と従来のメインターゲットは、来店時間が異なることがわかります。このため、生鮮食料品を販売することで、アイドルタイムの売上を伸ばすことができます。新たにバイトを雇うことなく、売上を伸ばすことができるので、ローソンにとっては願ったり叶ったり。
ただ記事によると、廃棄ロス拡大というリスクが生じるようです。このリスクについては、スーパー同様に、店内調理への再利用に動くのではないか、と読んでいます。
☆今日のまとめ☆
ローソンが生鮮食料品を販売するのは、低迷していた客数を伸ばすため。
また、生鮮食料品を購入する層は、従来のメインターゲットとは異なる時間に来店するので、アイドルタイムの売上を伸ばすことができるというメリットもある。
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☆ 今日のこぼれ話☆
ローソンは、POPが多いという印象があります。
店内至るところに、ペタペタ紙のPOPが貼ってありますね。
このアナログ感が好きなローソンファンも、いるんでしょうね。
☆昨日の目標→その結果☆
投稿スケジュールに変動があるため、別の機会に公表します。
☆アニキ金本知憲の言葉☆
「そう、自分では無理だと思っていることでも、覚悟を決めてやってみれば案外とできるものなのだ。」(『覚悟のすすめ』より)