行列のできるチーズタルト店、誰一人立ち止まらない和菓子店、その違いを生み出すものとは?

海外のケーキショップby courtesy of Lachlan Tsang

 

先日、久しぶりに大阪・心斎橋に行きました。大阪に行くときは、そのほとんどが梅田。その理由は明快で、電車をあまり乗り換える必要がないから。そして、欲しいモノが手に入るからです。ただ、商店の集積度を考えると、心斎橋・なんばの方が梅田よりも上かもしれません。よって、商売のヒントを得るには、ミナミの方が適しているかもしれません。

 

街に出た時は、行列に注意を払っています。というのも、行列ができるというのは、消費者の支持を得ているからに他ならず、支持を得るには何かしら理由がなるからです。そして、今回心斎橋で見つけたのは、チーズタルト店のパブロ(PABLO)での行列。通常の行列と違うのは、外国人観光客が多いということでしょうか。外国人向けガイドブックで紹介されているのかもしれません。

 

心斎橋筋を歩いたのですが、平日の夕方ながら、本当に人通りが多かったです。どこも流行っていそうに思えるのですが、一つ人混みのほとんどないお店がありました。それは、とある和菓子店。進物が主体の和菓子店です。梅田や神戸・三宮にもあるお店ですが、ほとんどお客さんが入っていません。そこで、行列のできるパブロとほとんどの人が通り過ぎる和菓子店、その違いを生み出す要因について考えてみました。

 

【行列のできるパブロとほとんど人のいない和菓子店の大きな違い】

[パブロ]外から作る工程が見える→店に動きがある

[和菓子店]中に入らなければ店内がよくわからない→店に動きがない

 

一言で言えば、店に動きがあるかないか、そしてその動きが見えるかどうかが、集客の差を生み出しているのではないでしょうか。

 

パブロは、ガラス越しにチーズタルトの製造工程を見ることができ、買わずとも見るだけでも楽しめるのです。だから、人がその工程を見るのに立ち止まり、行列を生みやすくなるのではないでしょうか。

 

一方、和菓子店は、店内に入らないと販売商品などがわからないレイアウトのため、商店街からは中の様子がよくわかりません。動きのないお店なのです。商店街との接点に店員を配置して、呼び込みをしていますが、入店=購入という雰囲気が漂っているため、立ち止まりにくいのが消費者の本音ではないでしょうか。一生懸命呼び込みをしている店員さんには申し訳ないですが、呼び込みに力が入るほど、立ち止まりにくく入りにくいお店になっているようにも感じます。

 

動きをエンターテイメントと考えれば、小売店にもエンターテイメント性が求められているのではないでしょうか。単にモノを売るのではなく、その売場に楽しみが無ければ、なかなか集客できないように思えます。

 

☆今日のまとめ☆

パブロに行列ができるのは、チーズタルトの製造工程がガラス越しに見え、その動きに人は足を止めるから。

一方、ほとんどの人が和菓子店を通り過ぎるのは、中の様子がわかりにくく、動きの無いお店のように見えるから。

店舗のエンターテイメント性は、小売店の集客に大きく影響を与えるのではないか。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

パブロの良さは、値頃感にもありますね。

チールタルトは780円からで、1000円でお釣りがあります。

ちなみに、まだ食べたことがありません。

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