セブン&アイの事業展開手法と、マクドナルドが低迷から抜け出せない要因

マクドナルドのアイダホバーガー

 

前回は、セブン&アイの事業展開手法が、競合のイオンと違うという点を取り上げました。その手法は、提携ブランドを継続して使うことであり、「セブン」ブランドで展開しないことであります。その理由は、消費者の抱くブランドイメージを重視するため。逆に言えば、それだけ高いブランドイメージを持つ企業を選んで、提携しているとも捉えることができます。

 

それだけ消費者の持つブランドイメージはなかなか変わらないのですが、そのブランドイメージに悩まされているのが、マクドナルドではないかと思うのです。マクドナルドの今のブランドイメージが悪いからこそ、顧客離れを引き起こし、期間限定の新メニューを発売しても、なかなか顧客が戻ってこないのではないでしょうか。

 

マクドナルドと言えば、低価格というイメージがありました。今もありますが、今よりもずっと強かったと思います。それは、原田さんが就任する以前の、平日半額をやっていた頃に付いたものです。

 

原田さんが社長就任後は、100円マック導入により、低価格というイメージを保持しつつ、えびフィレオなど美味しさで勝負する新メニューを導入しました。これが当たった。そこから、マクドナルドの快進撃が始まったのです。その後も、クォーターパウンダーやビッグアメリカシリーズなどを導入し、「ボリューム感のあるアメリカのハンバーガーチェーン」というイメージを作り上げました。

 

しかしその後、売上から利益重視に舵を切ってから、少しおかしくなりました。マクドナルドの持つ「低価格」というイメージが薄れていったばかりか、それに品質(メニューとサービス)の向上が付随せず、「安くないのにさほど美味しくない」というイメージに転化してしまいました。利益率向上のために、ビッグアメリカシリーズのような手間のかかる新メニューはほとんど無くなり、てりやきチキンフィレオなど既存メニューの中身をシャッフルする程度のものに、劣化したのです。販管費の削減にも動いたのでしょうか、サービスの悪化も進んだように感じました。

 

このように、マクドナルドのイメージは、

 

「低価格」→「意外に美味しい」→「ボリューム感のあるアメリカンバーガー」→「安くないのにさほど美味しくない」

 

という変遷し、その結果大規模な客離れを招いているのです。

 

じゃ、この先どうするか。セブン&アイのように、別ブランドまたはサブブランドを作るのも、一つの方法のように思えます。まぁ、アメリカの本部は、簡単にイエスとは言わないでしょうが。

 

☆今日のまとめ☆

ブランドイメージの悪化が、マクドナルド低迷が続く要因ではないか。

ならば、セブンのように、別ブランド・サブブランドを作るのも一案。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

別ブランドとしては、マックカフェが既にありますが、これは失敗なのでしょう。

店舗がほとんど増えていないからです。

看板を変えただけでは、ブランドイメージは変わりませんね。

 

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