大丸東京店で売れた3000円台の弁当を決して真似してはいけない。
Photo:ANA business class bento By kalleboo
※大丸東京店のお弁当ではありません。ANAのビジネスクラス弁当のようです。
先日、ガイアの夜明けを見ていると、百貨店の高級弁当が取り上げられていました。ちなみに、ガイアの夜明けは、見るとやる気がでるので大好きなのですが、録画で見ようとしているため、ついついたまりがちになっています。
取り上げられていたのは、大丸東京店のデパ地下。店舗横断型で3000円台の弁当を開発しようというものでした。3000円台の弁当なんて、普段見ることはありません。デパ地下でよくある弁当でも、大抵1000円前後。富裕層の多い東京は、もう少し高いかもしれませんが、3000円台の弁当はかなり特殊。現に、番組の中で、店舗従業員が売れるかどうかかなり不安していましたから。
実際売るのは大変だったようですが、結果は目標数を突破。確か、全店合わせて100個売り切ったようです。売上にして30万円以上ですから、大丸東京店のデパ地下売上増に大きく寄与したと思われます。
3000円台の弁当なんて、本当に売れるのか。そう誰もが感じると思います。でも、現実は売れたわけで、その要因・理屈について考えてみたいと思います。
【3000円台の弁当が売れる要因】
[商品]お弁当ではなくご馳走と捉えられたから
[場所]富裕層の多い東京、しかも銀座近くだから
[客層]価格よりも品質・好みを重視するシニア層が多い店舗だったから
まず、商品について。これが一番の要因だと思われます。番組を見る限り、弁当として売れたのではなく、ご馳走として売れたようなのです。恐らく、買った人の多くは、自宅で食べるのではないでしょうか。どこか行楽に行った時に食べるお弁当ではないのです。夜ご飯のご馳走として食べられるので、競合は飲食店での外食や出前になるのでしょうか。その場合、美味しいものを食べるなら、一人3000円以上掛かっても不思議ではなりません。よって、この3000円台の弁当は、外食や出前のご馳走と比べると、決して高くはないのです。
立地により客層が決まってきます。東京の店舗だけに、富裕層は地方よりも多いのは間違いありません。しかも、銀座ではないもの、銀座に近くターミナル駅のJR東京駅に隣接した店舗なので、東京都の中でも特に年配の富裕層が多いエリア。彼らにとっては、価格よりも品質・中身が重要であり、3000円台という価格は購入のハードルになりにくいのです。
これらの要因により売れたと考えれば、日本の中ではかなり特殊な環境と言えるのではないでしょうか。いくら景況感が改善したからといって、どこの百貨店でも3000円台の弁当が売れるわけではないのです。注意が必要です。
☆今日のまとめ☆
大丸東京店で3000円台の弁当が売れたのは、商品がご馳走として捉えられたからであり、立地上富裕層が多い店舗だからである。
よって、地方で同じことをしても、売れるとは限らない。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
3000円の弁当をすっと買える大人になりたいと一瞬思いましたが、恐らく私には無理でしょう。
大丸さん、ごめんなさいね。