千代田化工建設の在庫管理の無人化は見逃せない

ドローンDon McCullough

 

6月の日経新聞に、千代田化工建設によるドローン活用の記事が掲載されていました。

 

千代田化工建設は石油・ガスなどのプラント建設の資材管理に無人ヘリを年内にも導入する。一般にプラ ント建設現場に数十万点ある資材にICタグを付け、上空から無線通信で物資の所在を簡単に確認可能にする。紛失や盗難への警戒など管理に必要な人手を最大 3分の1にまで減らせるという。無人機は配送や警備など世界で活用に向け準備が進むが、プラントの資材管理に用いるのは初めてとみられる。(2014年6月25日付 日経新聞朝刊)

 

ドローンとは無人ヘリのこと。昨年のクリスマスに、アマゾンがドローンを使った未来の配送計画を発表して、一躍注目を浴びるようになりました。確か、その後ドイツ企業によるドローン利用(計画?)が発表されたかと思います。そして、ついに日本企業がドローンの活用を発表しました。

 

千代田化工建設がドローンを活用する業務は、資材管理。数万もの資材在庫にICタグを付けることにより、ドローンが在庫の集計を行えるようにするようです。これにより、管理に掛かる人件費が最大3分の1に減少できます。つまり、この計画は、アマゾンのような自社の技術開発の高さを誇示するためのものではなく、実用化に向けた現実的な計画なのです。

 

在庫管理のようなバックヤード業務は、今後無人化が進むでしょう。というよりも、進めざるをえない状況なのかもしれません。その理由は、もちろん人手不足。収益への影響がさほど大きくない在庫管理のようなバックヤード業務は、無人化によるコスト削減効果を大きく享受できるからです。例えば、小売店における棚卸し業務も、現在の人手不足が今後も続けば、無人化が目指されると思われます。

 

そこでネックになるのが、無人化に掛かるコスト。千代田化工建設の事例では、ドローンが約75万円で、ICタグは一個50円で済むそうです。同様の仕組みの採用が増えれば、量産効果によりコストの低減が期待されます。

 

人手不足が一時的なものでなければ、バックヤード業務の無人化はイノベーションの大きなテーマになるかもしれません。

 

☆今日のまとめ☆

千代田化工建設によるドローン利用は、人手不足解消のヒントとなる。

人手不足が今後も続けば、在庫管理のようなバックヤード業務が無人化されるかもしれない。

無人化を進める企業が増えれば、コストの低減も期待できる。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

腕時計型の携帯電話といい、ドローンといい、ミッション・インポッシブルの世界が現実化しそうです。

 

 

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