CoCo壱番屋の出張販売、飲食業が攻めのビジネスに越境する理由

coco ichibanya  pop-up shop guide

 

JR神戸駅近くのCoCo壱番屋前を通過している時に、とある珍しいパンフレットを見つけました。通常、ココイチの店外に設置してあるパンフレットは、テイクアウトのメニューパンフレット。今回は、テイクアウトとは少し異なるパンフレットを発見。それは、出張販売のパンフレットでした。

 

パンフレット内容を簡単に要約すると、

 

お別れ会やクリスマス会、スポーツ大会など各種イベントでの出張販売

メニュー・価格は店舗とは異なるが一定

事前に見積書提出・打ち合わせあり

 

となります。要は、

 

イベントでのカレー販売代行業

 

をココイチは行っているのです。地元の六甲アイランドのイベントに毎回ココイチが出店しているのは、ココイチからではなく主催者側が要請していたのです。通常、この手のイベントへの出店は、出店企業側が立候補するものなので、異色な出店スタイルです。(ただし、六甲アイランドの各種イベントへの出店は、毎年恒例になっているので、ココイチ側からも依頼している可能性はあるでしょう。)

 

イベントでの出張販売は、そう売れるものではありません。というのも、同様の飲食販売店が複数出店しており、競争が発生するからです。ココイチの場合は、黒字が出るように見積価格を決めるのでしょうが、それでも準備等含めて店舗販売よりは効率は落ちることでしょう。それでも、パンフレットを作ってまで出張販売を進めるのは、普段店舗を利用しない人にブランド・味を知ってもらうためであり、最終的には店舗への集客を目的にしているのは間違いありません。

 

その結果でしょうか、CoCo壱番屋の既存店客数はプラスで推移。昨年10月以来13ヶ月連続で前年同期比を上回っています。客数減を客単価引き上げで補うことにより、既存店売上をプラスにすることの多い外食業界では、かなり異色の存在です。

 

店舗ビジネスは、見込み客の来店を待つビジネス。一方の出張販売は、集客の多い場所に出向く攻めのビジネス。CoCo壱番屋を見る限り、待ちのビジネスだけで客数を伸ばせないのかもしれません。

 

☆今日のまとめ☆

CoCo壱番屋が出張販売を強化するのは、普段利用しない人の店舗利用を促すためではないか。

その結果、既存店客数は1年以上プラスを維持している。

待ちのビジネスの店舗ビジネスにも、出張販売のような攻めのビジネスが必要とされているのかもしれない。

 

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  • 今日のこぼれ話☆

ほとんど値下げしないCoCo壱番屋。

それでも客数が増えています。

CoCo壱番屋からは、学べるところが多そうです。

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