フリーペーパーを有料会員に配る「みちくさ」の面白いビジネスモデルとは?

freepaper michikusa

先日、日経新聞朝刊に比較的分厚い冊子のようなフリーペーパーが折り込まれていました。そのタイトルは、「みちくさ。」表紙のサブタイトルに、「時間の旅路を行く」とあり、南九州の知られざる観光スポットやグルメが紹介されてあります。旅行代理店のフリーペーパーと思いきや、そうではなく、単に南九州に関するフリーペーパーのようなのです。

 

そこでネットで詳しく調べたところ、とても面白いことに気づきました。「みちくさ」は、新聞折込用の無料誌ではなく、店舗等に設置してあるれっきとした旅に関するフリーペーパー。配布場所は、九州の道の駅や主要駅など、旅行者が集まる場所に設置してあります。このことから、

 

「みちくさ」の目的=九州に来た旅行者のインバウンド旅行を提案すること

 

と推測されます。ちなみに、ネット上にPDF形式で2011年以降の号がすべて公開されてあります。ユーザーの利便性を優先していることがわかります。

 

しかし面白いことに、このフリーペーパーの「みちくさ」には、「みちくさ倶楽部」という有料会員制度があるのです。無料で配られる冊子であり、過去分も含めてネット上で簡単に閲覧できるのに、有料会員?無料で手に入れる事ができるのに、誰がお金を払ってまで有料会員になるのでしょうか?その答えは、「みちくさ倶楽部」の特典にありました。

 

その特典とは、

 

年間コスト以上の商品(チケット・食事券を含む)が還元される

 

というもの。具体的には、

 

月会費5000円コース(年会費59000円)→78000円相当のプレゼント(還元率最大132%)

月会費3000円コース(年会費35000円)→48000円相当のプレゼント(還元率最大137%)

月会費2000円コース(月会費23000円)→28000円相当のプレゼント(還元率最大122%)

という3つのコースがあり、各コースとも元を取れるのです。(年会費35000円の還元率が最大というのは、少し疑問ですが・・・)有料の会員制度なのですが、会費以上の還元があるのでお得感があり、このお得感が有料会員の誘因となっています。

 

前回有料会員という商法を取り上げましたが、会費を払ってもらうことに大きなハードルがあります。このハードルを下げるために、「みちくさ」は会費以上の還元をしているのです。フリーペーパーで「みちくさ」の目利き(キュレーション能力)を確認してもらい、その目利きが選んだ商品を販売しているというのが、「みちくさ」のビジネスモデルと言えるでしょう。

 

 

 

☆今日のまとめ☆

フリーペーパー「みちくさ」のビジネスモデルは、「みちくさ」の目利きで選んだ商品を会員に有料で販売すること。

 

アメリカビジネスの最新事情メルマガはこちら

ワインを知れば、おもしろい

WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません

日々気づいた雑感はTwitterで発信中

すいません、Facebookはほぼ引退しました

年5%で資産運用する方法はこちら

 

 

  • 今日のこぼれ話☆

新聞に折り込まれていたフリーペーパー「みちくさ」の特別号は、結構読み応えのある内容でした。

これを読んで、本誌を読みたくなる九州外の人は結構いいのではないでしょうか。

フリーペーパーの新しい方とも言えますね。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です