日本メーカーが海外商談に踏み切れない理由とは?

先日お会いした貿易関連のお仕事をされている情報によると、海外のスーパーで食品の販促を行うコストは非常に高いらしい。ここで言う販促とは、

◎     棚に初めて並べてもらう

◎     棚で消費者の目に付くように目立つ仕掛けをしてもらう

の二つに分けられる。

まず、「棚に初めて並べてもらう」ためには、初回導入費という経費がかかる。これは、スーパー側が商品を初めて仕入れてみたものの売れないかもしれず、そのリスクをメーカー側にも負担してもらおうという考えによる。日本でも、この経費の負担を求めるスーパーは多い。もし、棚に並んだだけで一袋も売れなかったならば、メーカーは利益どころか大きな損失を負うことになるので、棚の商品の販売を促す努力をメーカーはすることになる。日本であれば、スーパーのバイヤーと商談を重ねて最も回転率を高める販促方法を決めていくことになるのだが、海外の場合は同じようにはいかない。というのは、日本のメーカーの営業が海外のスーパーとの商談に参加するために、遥々海外に行くことはほとんどないからである。海外までの交通費(飛行機代など)が非常に高く、さらに通訳を入れるとなるとさらにコストがかかることになる。恐らく、海外のスーパー側もこのことを承知の上で商品を棚に並べているのだろう。だから、機会損失や売れ残り廃棄コストを売価にオンせざるをえず、海外で販売される日本の食品の売価が非常に高くなっているのかもしれない。

もう一つの、「棚の商品を目立たせる仕掛け」であるが、POP(商品の良さや特徴をアピールする文章やコピー)を設置することや、試食販売の実施や、期間限定の特売などがそれにあたる。食品メーカーの営業が行うメインの仕事が、これにあたる。ただ、海外の場合は、先ほど述べた交通費や言語の壁などの理由で、ほとんど商談は行われていない。

このように、交通費や商談諸経費のコスト面で海外との直接商談がほとんど行われていないのだが、他の理由もあるのではないかと最近思えてきた。その理由とは、

◎     海外スーパーでの競争が非常に高く、下手に直接商談を行うと、値下げ要求や販促費の負担を強いられる可能性があるから。

というもの。このように思ったのは、海外のスーパーは日本以上にバイイングパワーが強いらしいから。もし、日本の食品メーカーが海外へ商談に出かけようものならば、海外のスーパーのバイヤーは、戦果を得ようとするメーカーの足元を見て、大量注文とともに大幅値下げを提示することだろう。こんなリスクを負うならば、海外の小売店との商談は日本の輸出商社や海外の輸入商社に任せて、結果=注文を日本で待っていた方が無難かもしれない。ただ、この姿勢である以上、販売金額や市場シェアを拡大することは大変難しくなる。

もちろん、海外のスーパーの中でも、気に入った日本の食品を顧客に広めようという考えの方はいることだろう。だから、規模の大きさなどを目安にして闇雲に販売先を開拓するのではなく、スーパーの販売姿勢などを事前に調査する必要がある。ただ結局は、最終消費者にいかに自社製品を知ってもらうか、が重要に思えてならない。最終消費者の支持があれば、スーパーは商品の販売を余儀なくされるのだから。

☆     今日のまとめ☆

日本の食品メーカーが、海外のスーパーとの商談にあまり参加しない理由に、交通費や通訳などの経費の高さがある。

しかしそれ以上に、下手に商談に参加すると、バイイングパワーの強いスーパーに値下げや販促費の負担を強いられる危険性があるからこそ、海外の商談に行かないのかもしれない。

販売先を選別することも重要だが、結局は、いかに最終消費者に自社製品やブランドを知ってもらうかが重要になるだろう。

☆7/27の目標 ☆

1  プライベートブログの更新 ×

2  午前7時起床 〇

3  毎朝、鏡の前で笑顔の練習 〇

4  腕立て・腹筋を各30回 ◯

5  部屋・事務所などの掃除をする ×

6  手帳に今日の反省の明 日の希望を書く。◯

7  読書(書籍・雑誌)をする ◯

8  毎朝、ツイッターでつぶやく ×

☆     今日のこぼれ話☆

海外の最終消費者に、日本のメーカーはどう認知してもらうのか?

それには、英語や中国語のホームページを持つことが、一番手っ取り早いと思います。

ただ、ホームページは更新してこそ価値があるもの。

外国語で頻繁に更新できるかものなのか?

いや、そこにビジネスチャンスを見出すこともできますね。

(今 日の言葉)

「起 業家十戒:社員とのパートナーシップとチームワーク精神を持つ。」
(ファーストリテイリング社長柳井正著 「一 勝九敗 (新潮文庫) 」よ り)

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