第三のビールバイヤーアンケートからわかった、地ビールが売れない理由とは?
By kengo
本日の日経MJに、第三のビール市場に関するアンケート結果が掲載されていました。アンケートを回答したのは、全国のスーパー80社のバイヤー。結果から、ブランド別の総合ランキングは次のようになりました。
【バイヤーが答えた第三のビール総合ランキング(ブランド名に付いた番号が総合順位)】
- のどごし生(キリン):「リピート購入率」「テレビCMなどの広告・宣伝」「ブランド力」「ネーミング」「消費者キャンペーン、イベント」「POPなど店頭販促物」で1位、「味」で4位
- 金麦(サントリー):「味」で1位、「テレビCMなどの広告・宣伝」「消費者キャンペーン、イベント」「リピート購入率」が2位
- クリアアサヒ(アサヒビール):「パッケージ」「商品価値と価格のバランス」で1位、「味」「ブランド力」「消費者キャンペーン、イベント」で2位
- 麦とホップ(サッポロ):「素材・製法」「商品価値と価格のバランス」で1位、「味」で3位、「ブランド力」で4位、
この結果からわかることは、
「味」の評価が4位ののどごし生が、「リピート購入率」1位=一番売れている。
ということ。
ビール系飲料は好きな人が飲むアルコール。別に飲まなくても生きていけます。さらに、大手メーカーに限れば、同じジャンルの商品(例えば、「第三のビール」「ビール」「発泡酒」)では、350ml缶や500ml缶など規格が同じならば、価格はさほど変わりません。しかも、これら4つのブランドの商品は、たいていのスーパーで販売されています。となれば、
味覚評価の一番高い商品が一番売れるのでは?
と推測できます。同じ場所に同じ価格で売っていれば、誰だって美味しい商品を買いたいと思うからです。
もちろん、
バイヤーの好み≠一般消費者の好み
という考えもできますが、80人近くのバイヤーが答えたことを考えると、
80人のバイヤーの好み≒一般消費者の好み
と考えることもできます。
しかし、結果は、
味覚評価が4ブランド中最下位=4ブランド中売上トップ
です。
さらに、「テレビCMなどの広告・宣伝」「ブランド力」「ネーミング」「消費者キャンペーン、イベント」「POPなど店頭販促物」は、
消費者とのコミュニケーション機会の多さとその結果によるイメージの良さ
と考えることができます。のどごし生がこれら5つの項目でトップということを考えると、
消費者とのコミュニケーション機会の多さとイメージの良さがトップ=売上トップ
になります。
これらを総合すると、
売れるビール系飲料は、必ずしも味覚評価が高いわけではなく、消費者とのコミュニケーション機会が多く、その結果によるイメージが良くなった商品である。
と考えることができます。
ここで思い出されるのが、地ビール。ビール市場における地ビールの姿を表すと、
地ビール=価格が高い、味覚評価は高い、スーパーでの取り扱いは少ない、CMなどの広告はほとんどない
になります。この姿は、
地ビール=味覚評価は高い、消費者とのコミュニケーション機会は少ない、ブランドイメージが薄い
と表現することもできます。
これは売れるビール系飲料の逆。地ビールの売れ行きが伸びない理由を表していると言えないでしょうか。
☆ 今日のまとめ☆
第三のビールで一番売れ行きのどごし生は、味覚評価では上位4ブランド中最下位。
一方、消費者とのコミュニケーション機会やその結果によるイメージ良さはトップである。
これをまとめると、売れるビール系飲料は、必ずしも味覚評価が良い必要はなく、消費者とのコミュニケーション機会が多く、その結果ブランドイメージが良い、となる。
味覚評価は高いものの、広告や店頭露出の少ない地ビールは、この逆を行き、これが売れない理由とも考えられる。
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☆ 今日のこぼれ話☆
ちなみに、私が一番好きな第三のビールは、麦とホップ。
ただ、最近は、ベルギー産のPB第三のビールを愛飲しています。
価格が低いというのが一番の理由でしょうか。
今回は大手メーカー商品が対象になっていますが、輸入PB商品のシェアはじわじわと増えていると思います。
多店舗展開するチェーンスーパーのほとんどは、第三のビールの輸入品PBを取り扱っています。
☆昨日の目標→その結果☆
◎朝6時に起きる→☓
◎毎日情報を発信する→☓
◎毎日仕事以外の人に話掛ける→☓
◎腕立て・腹筋30回→☓
◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→☓
◎部屋や家の掃除をする→☓
◎営業日誌を付ける→☓